著者インタビュー

コンテスト応募の条件が面白いなと思って。

学生の間で語り継がれた伝説のバンド「グラスホッパー」。その人気絶頂の頃、バンドのリーダー・三輪浩介は、ある事件をきっかけに、一切の音楽活動を止め、仲間の前から姿を消してしまう。5年の歳月が流れ、浩介の居場所をようやく見つけたメンバーの働きかけで再会を果たすが、そこには浩介が心から愛した立花瑞樹の姿はなかった。メンバー5人それぞれの想いと生き方が織りなす青春の道程。そこから連なる険しく、遥かなる再生への道。瑞樹が自ら調香し、残していった「Birth Day」という名の香水の、甘く清々しい香りに包まれ、浩介たちは旅立ちの日を迎える。

―「セカンドライフ小説コンテスト」で大賞を受賞されて『Birth Day』を出版されました。コンテストにご応募いただいたきっかけは?

コンテスト応募の条件に「60歳以上」と縛りがあるのが面白いなと思ってそそられました。
幻冬舎は昔から話題性のある本を多く出しているだけあって、さすが仕掛けてくるなと思いましたよ(笑)。僕は今63歳なんですけれども、僕が若い頃の60代といえば皆さん戦争経験者でした。でも時代は変わってきて、僕の場合だとザ・ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリンで育ってきたんですよ。昔の60代とはまったく別のものが書けるだろうと思うんです。そう考えると、60歳以上に限定して作品を求める幻冬舎の姿勢というのは面白いなと思いましたね。

―大学生時代にバンドに熱中していた若者の物語なのは、吉田さんのご経験が活きているのでしょうか?

そうですね。バンド中心の学生時代でしたから、身体に染みついているんでしょうね。いくつになっても、何か書かせたらそれが出てくるんです。

―小説はこれまでも書かれていたのでしょうか。

最初に小説らしいものを書いたのは30歳ぐらいのときです。ただ、そのころは仕事や家族のこともあって、中途半端に終わっていた作品がたくさん溜まっていってたんですね。でも僕のポリシーとして、一度書き始めたものは最後まで完結させないと、その子がかわいそうだという思いがあったんです。それで最近、少し余裕ができたものですから、昔書いたものを1つ1つ完結させようとガツガツ書いてきました。ここ3年間で40本ぐらい書き上げて、たくさんのコンテストに応募しましたよ。

―精力的に書かれているのですね。小説は最後まで書き終えることが何より難しいと聞きます。

そうなんです。例えば『Birth Day』は恋愛小説ですが、僕はこれまで恋愛小説が書けなかったんですよ。照れがあって、途中で書けなくなってしまうんです。男性目線の女性言葉しか書けないというのもあって、挫折の繰り返しでした。そんなときにコンテストを知って、どうせなら今まで挑戦したことがないものを出そうと思ったんです。それで、途中で終わっていた5本の恋愛小説のいいとこ取りをして1本にしようと思いつきました。おかげでいろんなパターンの恋愛を盛り込んだ作品に仕上がって、読んだあとに何か残るものがある作品になったんじゃないかと思います。自分でも気持ちが乗って泣きながら書いた場面もありますし、こういう恋愛小説の作り方があるんだという勉強にもなりました。

―編集者とのやりとりで印象的なことはありましたか?

実を言うと、主人公の彼女の死因が最初に書いたものと変わっているんですよ。
最初は事故の後遺症で夢が絶たれ、絶望して自殺する話だったんです。でもその後遺症について、編集者からあり得ないと言われて現在の内容に変えました。似たような症例の文献も出して食い下がったんですけどね(笑)。大きな直しはそれぐらいでした。
僕は約20年前にも本を出しているのですが、そのときは原稿が真っ赤になるような校正を何度も繰り返して大変だったんです。句読点の位置から手を入れられて、本を出すのはこんなに大変なんだと勉強になりました。今回みたいに少しの手直しで本を出せるほうが楽です。でも本を作る楽しさで言うと、ダメ出しを何度も乗り越えるほうも結構快感になってしまいます(笑)。

―作家としての今後の目標はありますか?

ここ3年で書き上げた作品のうちのいくつかは、ソーシャルメディア「note」に大放出しました(ID:KICHITAROU)。今は、4本の作品を並行して書いています。1つを書いていて行き詰まると、気分転換でまったく違う世界のものを書くんですよ。それが少しずつ佳境に入ってきていますから、今年の秋ぐらいにはまたどこかに応募しようと考えています。

―自費出版含め、出版を考えている方へのメッセージをお願いします。

出版には、大きく分けて3つあると思うんです。
1つは、いくつものコンテストに応募して、何度も挫折を味わいながら賞をとって出版してもらうパターン。宝くじに当たるよりも確率は低いかもしれません。
もう1つは、編集部に持ち込むパターン。これは上手くいけば応募よりも出版できる確率は高いんですけれども、最近は出版社のほうで受け付けてくれるところが少ない。
そして3つ目が自費出版です。何のために出版したいのかご自身で明確にしたうえで、自分の思いの丈をぶつけた作品を形にして残したいというのであれば、自費出版が一番いいと思います。最近は自費出版をコーディネートする会社は多くあるので、信頼のおける編集者がいるところで出版されるのがいいと思います。


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