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のどが枯れるまで話をしよう!
服と本にみる 対話から生まれる自己表現

服を語る上で「対話」という言葉がよく使われます。

無機物の服と「対話」すると聞くと、リアリティがないかもしれません。
しかし、私たちは服を通じて他人や世間と関わっています。

例えば、服を着る際に、他者から見られる自分を意識し、社会の中でどう生きるかを定義づけることができます。

また、服を選ぶ時の対話もあります。
皆さんも、店員さんと話をすることで購入意欲が大きくなったことがあるはずです。

私自身、日本国内ですべての制作を行うドメスティックブランドが好きで、よく直営店で買い物をします。
店員さんにまったく話しかけられない店舗もありますが、多くの店員さんは良い意味でおしゃべりです。
「どうして定番アイテムのデザインが変わったのか」「こんなイメージの服が欲しい」
――そんな疑問や願いに対して、期待以上の答えをくれます。

自分は何が欲しいのか、どんな気分なのか。
今の自分の生活や環境を省みながら店員さんと会話をすることで、服に対しての気持ちが確かに大きくなるような気がしています。

 

本を通じた”対話”

 

本を作るということも、服を着ることや選ぶことにとても似ています。

書籍を作る手段は、大きく分けて3つ、自主制作、自費出版、商業出版があります。
たとえば自主制作で書籍をつくる場合、次のような行程を踏むことになります。

  1. 本の仕様を決める(印刷方法・表紙の印刷色・本のページ数・本のサイズ・発行部数・発行日)

  2. 原稿制作(原稿を完成させる

  3. 印刷前の準備(出したい種類の本が印刷できる所を探す)

  4. 印刷(自宅で作る/コンビ二で作る/印刷所で作る)

 

このように、自主制作という個人の制作であっても、印刷所の人、インタビュイー、そして書籍制作をしたいという思いを伝えた家族や友人など、出版までにたくさんの人との対話があります。

自費出版であれば、企画をディスカッションしたり、自分の思いを作品にしたいと伝えたりすることもあるでしょう。

創作活動において、作家は、より多くの読者により幅広い解釈をしてもらえるよう自分の考えと向き合います。
そして読者も、それぞれが自分の知識や経験と重なる部分を見つけ、創造力を広げてゆくことができます。
書籍は、同じ内容と装丁で何千部と刷られるにも関わらず、世界中で幾千通りもの読まれ方をするため、書いた著者の想像を超える読者との対話をすることが可能なのです。

 

対話から生まれるもの

 

服や本など自分を表現するものに対する気持ちは、大切なものほどうまく言葉に表せません。

しかしそこには、作るに至った経緯や背景があるはずです。

物が溢れ、あらゆる手段がある時代において、対話から生まれるもののひとつとして、書籍も大きな役割を担っています。
なぜ、どんな人が、どんな思いで商品を世に出しているのかということは、作る側にとっても買う側にとっても、価値を膨らませ共感を生み出す大切な物語なのではないでしょうか。

 
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