執筆お役立ちコラム

自分史は仕事に活かせる?自分史の活用方法5選

自分史とは、文章であなたの人生を書き残すことです。単なる記録としてだけではなく、書くことによる学習効果など精神面の向上も期待できるとされて、ご年配の方々を中心にいつも一定の人気を集めています。

しかし最近は自分史を書くことが「就職や仕事にも活用できる」という観点から、若い世代にも注目されています。自分史は、一体仕事でどのように活用できるのでしょうか?

今回は、自分史の仕事での活用方法を5つご紹介。そしてそれを踏まえた上で、仕事に活用しやすい書き方・執筆のポイントについてもご説明いたします。

自分史の仕事での5つの活用方法

では、自分史をどのように仕事で活用するかを見ていきましょう。

1. 自分の長所・短所を分析するために活用

自分史を書くことで、「自分は何が得意で何が苦手なのか」をしっかり把握できます。

それによって得意な仕事は積極的に引き受け、苦手な仕事は他の人に依頼する、などといった判断が的確にできるようになります。また就職活動や転職活動をする際にも、自分の長所や短所をしっかりと相手に伝えられるので、相手からの信頼を獲得できます。

2. 自分が進むべき道を見極めるために活用

自分史を作成することは、客観的に自分を見つめることです。自分が本当にやりたいことや、昔から変わらない価値観や信念が明確になります。それによって得意・不得意のみならず、自分が本当に向いている会社や、進みたい業界をしっかり見極めることができ、成果の上げやすい職場を選ぶ指針が立ちます。

3. 自己アピールの説得力を高めるために活用

ただなんとなく「これがやりたい」ではなくて、「これこれこういった経緯(理由)があるために、私はこれがやりたい」と、論理的に人に説明できるようになる、という点で自分史の執筆はとても役立ちます。他の人とコミュニケーションを取るときや交渉をする時にも、根拠を用いて説得力を高められるので、あなたの意見は通りやすくなります。

4. 自己アピールのオリジナリティを高めるために活用

また、自分史をゼロからきちんと作ってみることによって、誰かにあなたという人間を伝える時の経験やエピソードが豊富になります。「インパクトのある自己アピールをしよう!」とだけ考えているだけでは、どうしても他人と似たり寄ったりな話しか思いつけないもの。自分史を利用してしっかりと自分の生涯を振り返ってみると、他とは異なる、とても独創的な自己アピール材料が見つけられます。

5. 仕事に不可欠な「自信」を取り戻すために活用

自分の歴史を詳細に振り返ってみると、いつのまにか忘れてしまっていた、さまざまな失敗談やピンチも思い出すはずです。同時に、当時そのことについて心配したり不安になったりしていた自分、そしてあれこれ試行錯誤しながら、歯を食いしばってなんとか数々の危機を乗り越えて来た自分も思い出すことでしょう。

そして「自分はあのような危機も乗り越えてきたのだ、自分はどんなことも乗り越えられる」ということを再確認でき、社会で働いていく上で必要な「強い自信」が付きます。今後仕事で困難な状況に見舞われた時も、作成した自分史を読み直すことによって、いつでもこの自信を取り戻し、ポジティブに行動ができるようになるのです。

自分史を仕事に活かすための執筆ポイント

以上のように、自分史には様々な面で仕事にも活用できる点がたくさんあります。

ですが、できるだけその効果を大きなものにするためには「正しく」自分史を書けるとより良いでしょう。つまりただ漫然と、生まれてから現在までを思いつくままに書いていくというよりも、あなたの生涯をできるだけ漏れなく、できるだけ様々な角度からチェックしたほうが良いと言えます。

そこで続いては、しっかり仕事で活かせる自分史を書けるようになるために押さえておきたい項目、執筆のポイントについてご説明していきましょう。

文章を書くのがあまり得意でない人は、いきなり文章にする必要はありません。まずは以下のそれぞれの項目について箇条書きで書いてみて、それらを整理してから文章にしていくのがおすすめです。

自分史に書くべき内容その1. 生い立ち

まず自分史で一番重要ポイントとなるのが生い立ち。いつどこで生まれて、いつどこで育ったかをまずはしっかりと整理しましょう。「そのくらい分かっている」と思っても、意外と書いてみると多くのことを忘れているもの。

この生い立ちをまずしっかり整理しておくことによって、以下の項目についても考えやすくなります。

自分史に書くべき内容その2. 学業

学校でどのような勉強をしてきたかを丁寧に振り返ることはとても重要です。得意だった科目、不得意だった科目などについて整理するだけではなく、「なぜその科目が得意だったのか」「なぜ不得意だったのか」「どのような勉強をしていたか」まで掘り下げて考えることで、自分の仕事で活かせる能力がはっきりします。

自分史に書くべき内容その3. 仕事で得られた実績

また「実績」も、自分の価値観に気付いたり、オリジナリティのある自分史にするためにとても大切な項目です。「どんな成果を上げてきたのか」「どんなことを得意としているのか」。それらは人に勧められてはじめたのか、自分の意志で選んだのかなど、「どうしてそれをやったのか」もしっかり突き詰めてみれば、あなたの本当にしたいことがはっきりと見えてきますし、相手も依頼する際の判断材料にもなります。

自分史に書くべき内容その5. プライベートな思い出

仕事はプライベートと無関係ではありません。プライベートが充実しているからこそ仕事でも活躍できる、仕事が充実しているからプライベートもうまくいく、というようなことはよくあります。上手に両者を両立させていくことも社会人として大切なこと。またそのようなプライベートな部分が仕事先の人とも共通の話題として盛り上がるようなこともありますし、あなたの人間性や信頼感につながることもあります。

さまざまなプライベートな経験を振り返り、嬉しかった思い出や、辛かった思い出を書き出してみます。

自分史に書くべき内容その5. 成功体験と失敗体験

最後に、人生を歩んできた中でうまくいったことと、失敗してしまったことを考えていきましょう。

成功体験はあなたの自信ややりたいことを見つける上でとても大切ですし、失敗体験は自分の性格が浮き彫りになるという点でとても大切です。

また、失敗した当時は感情的になっていて、冷静に状況を見つめることができていなかったかもしれません。時間を経た今、あらためて見つめなおしてみることで、新しい気づきが得られたり、現在のあなたのオリジナルな価値観や行動指針が見つかったりします。

まとめ

今回は、自分史を仕事で上手に活かす5つの方法と、仕事の中で活かしやすくなる執筆の着眼点についてご紹介しました。

自分史を書くことは詳細な自己分析が行えるということのみならず、「自信につながる」という点でも役立ちます。自己肯定感が低く、仕事中に無駄な躊躇や迷いなどが多いと、「はじめられない・終えられない」といった不調に陥ってしまいがちです。

そのような時に、自分史を書くことで、あるいは自分史を読み直すことで、「少々の困難にぶつかっても必ず乗り越えられる」という確たる自信を育てられるのです。

仕事でさらなる飛躍を目指している人、仕事に行き詰まりを感じている人は、ぜひ自分史の作成を考えてみましょう。

関連コラム

テキストのコピーはできません。