コラム

小説を書くときに知っておきたい「ヒーローズジャーニー理論」とは

「小説を書いてみたいけど、どういう構成にすればいいんだろう……」
「キャラクターや世界観はぼやっとぼんやりと想像できるけど、なかなか筆が進まない……」
――いざ小説を書こうと思っても、どういう風に進めればいいのかわからずなかなか筆が進まない、そんな経験はないでしょうか。
そんなときは、“ヒーローズジャーニー理論”を参考に、物語の構成を考えていくといいかもしれません。

ヒーローズジャーニー(英雄の旅)理論とは、米国で神話の研究の第一人者であったジョセフ・キャンベルが、世界の神話を研究していく中で発見した理論であり、ストーリーの中の共通の流れのことを指し、以下の8つで構成されています。
※12の構成で紹介される場合もありますが、概要は同じです。

1.Calling(天命を知る、受ける)

2.Commitment(旅の始まり)

3.Threshold(境界線)

4.Guardians(メンター、師との出会い)

5.Demon(悪魔、最大の試練)

6.Transformation(変容)

7.Complete the task(課題完了)

8.Return home(故郷へ帰る)

この理論が取り入れられた物語としてはジョージ・ルーカス監督の映画シリーズ「スターウォーズ」が有名で、彼はこの理論に大きく影響されたといわれています。
この理論は物語をつくるときだけでなく、人生そのものにも対応しているとされています。
それではひとつひとつ簡単に説明していきましょう。

 

1.Calling(天命を知る、受ける)

 

物語の始まりでは、主人公が何かしらのきっかけで天命を受けます。
主人公の生きる意味や行動目的と言い換えてもいいかもしれません。
きっかけ自体は自分から何かを見つける場合や、人との出会い、不慮の事故などさまざまですが、それをもとに物語が進みます。

 

2.Commitment(旅の始まり)

 

1で受けた天命から旅立ちを迫られる主人公ですが、「本当に自分の進む道はこれで合っているのか」と、戸惑います。
旅立ちとは変化を意味し、その変化を受け入れるかどうかを迫られているからです。
変化を恐れ、いったんは天命を拒否する主人公ですが、最終的には新たな一歩を踏み出すことを決意し、旅の始まりが告げられます。
ここでは変化に対する主人公の葛藤が描写され、それに打ち勝ち、旅立つ主人公に読者が感情移入する場面でもあります。

 

3.Threshold(境界線)

 

旅立ちを決意した主人公ですが、今までの世界と新しい世界との境界線で初めての試練に遭遇します。
今一度新しい世界に踏み入れる覚悟を試され、試練を乗り越えていきます。

 

4.Guardians(メンター、師との出会い)

 

新しい世界に足を踏み入れた主人公は、さまざまな出来事を経験していきます。
またその過程でメンター(指導者、助言者)や信頼のおける仲間たちと出会い、さらなる成長を遂げます。

 

5.Demon(悪魔、最大の試練)

 

成長し、旅をつづける主人公のもとに、最大の試練が訪れます。
強力な敵やライバル、もしくは自分自身の心などパターンはさまざまですが、どれもDemonの名に恥じない手強さで主人公を追い詰めます。

 

6.Transformation(変容)

 

天命を受け、新たな世界に踏み出すことさえ恐れていた主人公が、これまでの道のりからの経験、そして最大の試練を退け、克服したことから一人前に成長し、英雄となります。

 

7.Complete the task(課題完了)

 

目的を達成した主人公は、これまでの旅路を振り返り、そこで経験した自分の苦悩や葛藤、それを乗り越えて得たことや信頼できる仲間との出会いを通してこれまでの旅の意味を悟り、一つの結論にいきつきます。
こうしてたどり着いた結論が一番伝えたいメッセージであり、物語のテーマなのです。

 

8.Return home(故郷へ帰る)

 

旅の意味を悟った主人公は、そのたびに終わりを告げるため、元々いた場所に帰還し、物語の幕引きとなります。

どうだったでしょうか。
葛藤や試練などいろいろな見せ方はあるものの、多くの物語がこれに準じているといえるでしょう。
物語に詰まった時は、自分が8つの段階のどのあたりまで書き進めているのかを確認し、今後の進め方の参考にするといいかもしれません。

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