決して覗いてはいけない、でも覗いてみたい、ひとり暮らし女性の心の内。ユーモアの中にブラックなスパイスがピリッと効いた橋口ワールドは、一度読んだら病みつきになる。日常のリアルを描いた詩集。

■本文一部紹介

私はずっと信じてきた
朝　みそ汁の匂いで満たされる家庭は
幸せなのだと
だから私はみそ汁を作る
祖母がいなくなり
母がいなくなり
誰もいなくなったこの家で
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「みそ汁の唄」より