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過去から今、半世紀を縦断する旅の記憶。
1970年代、世界は混沌に満ちていた。世界大戦の傷跡、憎悪と憤懣、新しい「若者」世代の喪失――。過去から今、半世紀を縦断する旅の記憶。東南アジア、インド、中東、アフリカ、ヨーロッパ......。日本と世界は何が違うのか。 人に安住の地はあるのか。
軍が進駐した地域や国では日常の、ごくありふれた出会いの中に、かつての痕跡が水泡のようにポッカリ浮上することがある。戦争を知らない世代だと、いくら無垢を装おうとも歴史や民族の束縛から決して逃れることはできない。それでも人間というのは、性懲りもなく根っこのところで、辻褄の合わない齟齬だらけのものにすがって生きていかなければならないのかもしれない。
■著者紹介東京大学文学部を卒業後、皿洗いや鉱山抗夫、ウエイター、沖仲仕などで旅費を稼ぎ、世界各地を放浪。帰国後、学習塾講師、タクシードライバーなどを経て、現在に至る。