第一回エッセイコンテスト結果発表

【第一回エッセイコンテスト結果発表!】

 

人気ジャンル"エッセイ"で書かれた作品を募集するコンテストを開催しました。

自由なテーマで自由に執筆するエッセイは、著者の想いを感じられる作品が多いです。

1月15日に締め切りました当コンテストでは、読み入ってしまう作品が多い中での審査となりました!

ご応募いただいたたくさんの皆さま、ありがとうございます。

審査員に選ばれた大賞作品はこちら!

 

【大賞作品 幻冬舎より電子書籍化】

 

『ささやかな誤算』根本 奈津子さま

 

あらすじ

 平日の3時過ぎ、間のびした空気が流れる電車のなか。わたしが読みかけの文庫本を読もうとすると、視界の端で、少し空いたところに座る中年男性が動き出した。彼は正面と自分の膝とに、視線を何度も往復させながらスケッチブックの上で鉛筆を動かしている。視線の先には、母親に連れられた幼い女の子がいた。わたしは彼がよからぬことをたくらんでいるのではないかと不安になってきたので、さりげなくスケッチブックを覗く。そこに描かれていたのは、俯きがちに絵本を読む無垢な少女の似顔絵だった。

 

祝!電子書籍化決定!!!

編集者講評

「わたし」が見ていた何気ない日常が、中年男性のふとした動きに気づくことによって、見え方が変わる。中年男性の描く絵が判明してからの場面展開に、一気に引き込まれました。全体の起承転結がしっかりとしているため、読む者を飽きさせない力をもっている作品。
物騒な世の中といわれながらも、子どもを見守る大人がいなくなったわけではないことに気づかされる。見過ごしがちな日常の一場面を、臨場感のある描写で仕上げており、「わたし」が周りをよく観察していることがわかる。「正義感」や「野次馬」といった人間らしい心の動きがみえるのも評価のポイントでした。

幻冬舎ルネッサンス編集部マネージャー
芝﨑 拓

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