執筆お役立ちコラム

売れるビジネス書・実用書のつくり方 [前編]

以前開催いたしました『本のことがもっとわかる!幻冬舎ルネッサンス主催出版セミナー』の特別企画、『売れるビジネス書/実用書のつくり方』

その中でも特に反響があった『タイトルのつけ方』について、特別に本コラムにてご紹介いたします。

タイトルを作るうえでのポイントは、読者の強い危機感や欲望、好奇心を刺激すること。ビジネス書や実用書の読者は何らかの課題や疑問を抱え、それを解決するために書籍を手に取ります。そのため、課題に対して危機感を与える表現であったり、疑問に対して欲望や好奇心を煽ったりする表現が効果的であると言われています。

では、そうした表現をするには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
ポイントをさらに細分化し、タイトルの事例とともに考察してみましょう。

 ビジネス書・実用書のタイトル事例(1) 内容をまとめてメリットを伝える

書籍の内容を簡潔にひと言でまとめたもの。さらに、「世界一わかりやすい」といったメリットも加えると効果的です。

<タイトル例>
・脳を動かす勉強法
・世界一わかりやすい株の本
・子育てアドバイス 大好き!が伝わる「しかり方」
・会話がとぎれない話し方66のルール

ビジネス書・実用書のタイトル事例(2) 具体例を出す

内容に関して時間・数量制限を設けたり単純化することで、書籍の内容を学習することへのハードルを下げ、より手に取りやすい書籍にすることができます。

<タイトル例>
・1日30分
・1分間勉強法
・たった5分で自分を変える方法
・「脳にいいこと」だけをやりなさい
・情報は一冊のノートにまとめなさい
・体温を上げると健康になる

ビジネス書・実用書のタイトル事例(3) 常識の逆をつく

読者にとって常識だと考えていることの逆を突く、逆常識について提案します。思わず「えっ?」と立ち止まってしまう引きの強いタイトルです。

<タイトル例>
・葬式は要らない
・しがみつかない生き方
・お金は銀行に預けるな

ビジネス書・実用書のタイトル事例(4) 意外性をみせる

読者の滞在的な疑問について取り上げたり、一般的に認識していた物事を覆す意外性を表現したりすることで、「これはどういうことだろう?」と興味を引くことが可能です。

<タイトル例>
・なぜ社長のベンツは4ドアなのか
・スタバではグランデを買え
・さおだけ屋はなぜ潰れないのか

ビジネス書・実用書のタイトル事例(5) あるある系

日常的によくあること=「あるある」なことについて表現し、読者の共感を得るタイプの方法です。この表現はSNSなどでも話題になっており、多数の人々の反響を得られる可能性があります。

<タイトル例>
・上司は思いつきでものを言う
・不機嫌な職場

ビジネス書・実用書のタイトル事例(6) 対比して意識させる

さまざまな書籍で見かける、ベストセラーにも多い表現方法です。対極にある物事の良し悪しについて並べて煽ることで、タイトルを読者に強く意識させています。

<タイトル例>
・頭が良い人、悪い人の話し方
・金持ち父さん、貧乏父さん
・話を聞かない男、地図が読めない女
・仕事ができる人、できない人

以上が前編6つのポイントですが、いかがでしたでしょうか?
これらに沿ったフレームワークをするだけでも、たくさんのタイトルが出来上がるはずです。周りの人に意見をもらいながら、客観的に引きが強いと感じてもらえるものができるまで、根気強くタイトルを考えてみてください。

後編はこちら売れるビジネス書・実用書のつくり方 [後編]

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