やっと自分の手を離れて、立派に巣立っていったという気持ちです。
日本食材の問屋業者として働くリク。彼の周りには、奇妙な縁で結ばれた移民たちがいた。
美容師のヒカル、日本食レストランのオーナー・ショウゾウ、そこで働くハルカ、ダイスケ、マサ、そして神秘的な魅力を放つストリッパー・ジャムプーン。
孤独で厳しい仕事をしながら、夜は仲間たちとの饗宴に身を委ねるリク。
しかし、彼らの世界はある事件をきっかけに徐々に崩れ始める――。
自らの物語の結末を知ったリクが選択した、運命とは。
50の歳になるまでには、ちゃんとけじめをつけて仕上げようと、そう決めていたからです。ぎりぎり間に合いました。
―制作中に大変だったのはどんなときですか?場面の節目ごとに、しっかりとメリハリをつけて、リズムよく読みやすくするために、結果的には14章で構成された物語に仕上がりました。それは決して簡単な作業ではなく、まさに大解剖、大手術を、施したわけです。大変でした。
―制作中に大変だったことをどのように乗り越えましたか?作品の構造をすでに知りつくしていたので、バラバラのパズルのようにしても、酷い混乱もなく再構築することができたと思っています。
―制作中によかったと思えたのはどんなことですか?とてもクリエイティブな日々を過ごすことができたと思います。三日三晩かけて書いたことが的外れな内容だったり、何度もくじけそうになったりもしましたが、なんの前触れもなく、ふと素敵な文章が思考に舞い降りてきたときなどは、とても興奮しました。
―読者へのメッセージをお願いします。まるで映画を観ているかのような、あるいはその現場に直接立ち会っているかのような錯覚を、少しでも覚えていただけたとしたら嬉しいです。一人称で描いた本作は、心理描写を意図的に敬遠し、行為と出来事の状況描写だけに極力徹するように、注意を傾けました。ぜひ目に止めていただけたら幸甚です。
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