著者インタビュー

臼井一郎様

古田敦也氏推薦!「受け継がれるべきもの、切り拓く精神。医学における選択肢がわかりました」

医学とサーフィン、医学と音楽、医学と格闘技など、さまざまな試みで医学がもつアートとしてのエッセンスを抽出し、紹介。
診療に茶道の心得を取り入れた「一期一会のセッション」、心肺蘇生のテンポに関する「ディスコにいるアンパンマン」など、全38編収載。

「アートとしての醫学」は臼井先生の医師としての矜持が詰まったエッセイ本ですが、ご執筆のきっかけをお教えください。

もう 10 年ぐらい前になると思うんですけれども、医師の国家試験で、「医師にとって大切なものはなんですか?」という試験問題が出たことがあるんです。その答えは「患者さんの目を見る」なんですが、なぜそのような問題が出題されたのかなと思ったら、今の時代、医師はパソコンの電子カルテのほうばかりを見ているからなんですね。それでは患者さんとコミュニケーションができないなと感じまして。すべてが ICT 化していくなか、医学においてのカウンターカルチャー的なものを残しておきたいと思って書き始めたのがきっかけです。

-医療の中にサイエンスとアートがあるという視点が面白いですね。

医学がサイエンスなのは当たり前なんですけども、アートの部分も必ずあるんですよ。“手当て”という言葉がありますが、実際に手を当てるだけでも、安心したり、気が休まることもありますし、「お大事になさってください」と声をかける時も、わずか1秒で済むので、患者さんの目を見るのと、言葉だけをかけるのでは全く違います。それが医療と本質と言いますか。例えば子どもにインフルエンザのワクチンを打つ時には「大丈夫?」と声をかけてあげて、終わったら「やったね」と声をかけると、子どもは「やったぞ!」という顔になる。患者さんの話を聞いて、安心を与えて、病気だけでなく、患者さんにも自分自身の健康のことを考えてもらうきっかけとなる。そういうことが医療のアートの部分だと思います

-多くの医療関係者の方に読んでいただきたい内容ですね。

今、僕は大学で週に 1 度指導をしているのですが、若い人たちがそういう部分をだんだんと失っていると感じています。だから教えたいと思っても、何人もいる研修医に伝えるのには時間の限りがあるので、たくさんの人に触れていただく機会になるかなという思いで書きました。本になると、言葉で残しておけますから。僕自身、大学で医師をやっている時は分からなかったのですが、開業医の父の手伝いをするなかで、気付かされたり、自然と教わったことを伝えるために残したいなと思いました。

-出版するにあたって、幻冬舎を選んだ理由は?

村上龍の初期の頃の作品は特に好きで読んでいて、その頃、見城さんが幻冬舎を立ち上げられたんですね。原始人が槍をかざしたロゴもいいなと思いましたし、立ち上げの時の新聞一面の広告も印象的だったので、出すなら幻冬舎で出したいなと思っていました。それで編集の方に読んでもらったところ、「面白い。これなら本にできると思います」ということで 出版が実現しました。

-編集者とのやりとりで印象的だったことはありますか?

いちばんよかったなと思うのは、「ここは先生の経験じゃないので必要ないと思います」など大きくバツをつけられることはあっても、文章自体は変えられなかったこと。だから、全部僕の言葉のままで書いているんです。結論まで書きすぎた文章に対しては「そんなダンディズムのない文章を書きたいんだったら幻冬舎じゃないほうがいいと思います」とも言われました(笑)。「答えは、読者に託しましょう。先生が意図しないような答えを読者が導き出したとしてもよしとするダンディズムを求めています」とズバッと切ってくれた。素晴らしいと思いましたね。

-装丁もきめ細やかで素晴らしいです。

素晴らしいですよね。実は、田島照久先生という幻冬舎のロゴを作った方が装丁をやってくださったんです。田島先生が本の中身を気に入って いただいたようで「挿絵もやってくださる」ということで。色の違うページがあったり、各章のタイトルと英語の副題を生かした扉のページを作っていただいたり、とても丁寧に、題名ともぴったりの、とても素敵でアーティスティックな本を作っていただきました。帯は、もともと知り合いの古田敦也さんに書いていただいたんですよ。とてもいい方で、お願いしたら「いいですよ」と快諾してくれました。

-本を出されたことで、変化はありましたか?

大学で指導している時など、この本の内容を伝えたいと思う人に渡せるようになったのはいい点だと思います。思いを伝えたいという気持ちから作った本ですので。自費出版でよかったなと思う点もあります。自分で出してみて初めて分かったのですが、企画出版だと文章の権利もすべて出版社のものになりますが、自費出版だと文章の権利に関しては僕になるんです。なので、必要な時はブログなどに文章の一部を載せてもいい。そこは自費出版の強みだと思いました。

幻冬舎ルネッサンス新社では、本を作る楽しみを自費出版という形でお手伝いしております。
原稿応募、出版の相談、お問い合わせ、資料請求まで、お気軽にご連絡ください。

  • ポイント1

    お問い合わせいただきましたら、担当の編集者がご対応いたします。

  • ポイント2

    原稿内容やご要望に沿ったご提案やお見積もりをご提示いたします。

  • ポイント3

    幻冬舎グループ特約店(150法人4,000書店)を中心とした全国書店への流通展開を行います。

テキストのコピーはできません。