著者インタビュー

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著者インタビュー

多くの方から頂いた暖かく積極的・好意的で本音のコメントは、私に大きな喜びと自信を与えました。

石橋直道氏

『あくまでも前向きに生きる』
石橋直道 著

昔から、物事を深く考えるたちだった。
青年期は、同年輩の知人が健康かつ楽しく日々を過ごしている傍らで、独り鬱々と悲観的な思考・思索に沈潜していた。
成人すると、経営コンサルタントとして日本全国を股にかけ、国際協力事業団(JICA)の調査団員として海外の発展途上国を飛びまわった。
葛藤と挫折に苦しみ、歓喜と高揚に心が湧き……。数多の苦難と喜びのなかで、つねに自分の流儀で現実世界の諸相を見つめ、認識したのは、この世は限りない「wonders(不思議、驚異)」に満ちていること、この世の大本は「善」であるということである。
日常で生まれ、したため続けたさまざまな思考。教育論、語学・人類学論、芸術論、人間観と人生観、自然観、社会観、文化論、戦争論――ひとりの人間からかくも豊かにあふれる思索を綴る、壮大な「生き様」の記録。

ご出版のきっかけをお聞かせください。

石橋 69歳の時に、それまで海外で経済分析コンサルタントとして長らく脇目も振らずに仕事に熱中していた私の身に、晴天の霹靂の如く、胃がんという深刻な病が襲い掛かりました。そのため、胃の全摘という非常事態に陥りました。私は身辺を整理し、遺言を書いて弟に送り、万一に備えましたが、幸運にも術後の経過が良く、一応平常な生活に戻ることができました。

私は長い青年期を、物質万能主義、経済第一主義、学歴絶対主義という我が国の世相を嫌悪しつつ、大企業の重く固い組織の中で、身動きができずに、鬱々と深刻に思い悩み続けて過ごしました。ですが、或る時、機会を得てコンサルタントという自由な生業に就くことができ、以来の中年期以降を通して、日本全国及び世界の多くの国々で様々な人達と触れ合いつつ働く中で、自分の人生と世の中を積極的肯定的に見る見方を身に付けることができました。

重大な病を克服した時、このままでは死ねない、生き永らえているうちに、私が会得し実践した、その「あくまでも前向きに生きる」生き方を世間の皆々様に是非知ってもらいたい、との強い熱情を覚えたのが、拙著出版のきっかけです。

 

ご出版にあたって、どのような内容にしようと考えていたかをお聞かせください。

石橋 幾多の山あり谷ありの人生行路の途上で考え付いたこと、それは、

人の一身上のことに関しては、

・何よりも生存そのものを愛おしむ心
・健康であることに最大細心の注意を払うこと
・適度にお金を稼ぐよう努めること
・どのような状況に置かれようとも積極的行動的楽観的に生きるよう努めること
・絶体絶命の境地に陥った時は神の恩寵に自身のすべてを委ねること
・この壮大で美しい自然の中に生を享けたことを稀有のこととして感謝すること
・小欲知足に生きること
・私達の日々の生活をここまで豊かにし、便利にした現代文明の恩恵を噛み締めること

など、日々絶え間なく接触している世間に関しては、

・人は究極において「善」であるという信念を持つこと
・他人から受けるあらゆるネガティブな衝撃(侮辱、無視、怒り、だまし、経済的損失等)に対して赦す心を持つよう努めること
・常に自分を低く保ち、謙遜・謙虚の心的姿勢を堅持すること
・あらゆる人に愛を以って接するよう努めること
・あらゆる状況の中で人に対して誠を尽くすよう努めること

など、です。

以上に加えて、思索に傾斜した私の性格から、人生、世界、宇宙、自然、文化等々この世の中の万般について、私独自の見方・考え方を世間の皆々様に知ってもらいたい、との強い欲求がありました。それらは、現在世間で常識や通念とされているものと異なっている場合があり、敢えてそれを世間の目に晒すことで人々の思考・思索に一石を投ずることを良しと考えました。

今後、どのように著書が広まると考えているかを教えてください。 

石橋 出版後約3カ月を経た過日、山名社長に拙著販促についてお尋ねしたところ、「新聞広告で突発的な効果を狙っても、一過的で、すぐ忘れられてしまいます。私共は地道に緊密に、全国にまたがる多数の提携書店のそれぞれと連絡し合い話し合って、長い目で出版書籍を読者に浸透させる戦略を取っております」との力強いご回答を賜りました。私は拙著の内容が、一時の時流におもねたものではなく、長い風雪に耐え得る普遍的な要素を含んだものであるとの確信から、御社のこのような基本路線思考に大いに納得し、休心しております。

書籍には、天空を彩る花火のように、華やかに評判・名声を博した後急速に消えてしまう一過性のものがある一方で、幾世代と地味に星霜を重ねてなお静かな輝きを放つ宝石のような恒久性を持ったものがあります。書籍の多くは前者に属し、後者は数多くありません。自画自賛となりますが、拙著は後者の部類に入るものと考えております。

拙著の出版がなされるまで、私は、万難を排して、御社との絶え間ない緊密な協働作業によって、それが成功裡に実現することに全力を注ぎました。その間、相互に幾多の難関に遭遇しましたが、その甲斐があって、私といたしましては、100点満点の拙著を刊行していただいたとの慶びと幸せを只今享受しております。それは、私自身深く強く納得するまで掘り下げて書き上げた原稿と、それを1年間の長きに亘って編集に編集を重ねて、世間の人々の目に晒しても恥ずかしくない一個の立派な書籍へと完成させた御社の力量との、これら2つの要因によるものです。

御社が拙著を完成・出版してくださったその時点で、私の長年の夢と願望が叶えられ、成就したことになります。

しかし、人間の希望・欲望というものは際限がなく、私は今現在、もし可能ならば拙著が広く世間に受け入れられ、商業的にも成功することを願っている自分に気付きました。そして思いました。拙著の内容は、一過的に世間の関心をさらう、そのような軽薄なものではなく、今後長期間に亘って人々の心を捉え、その奥底に沁み込んで行く、そのような要素の詰まったものである、と。そして、その間、拙著は然るべき人達から然るべき共感と共鳴を勝ち取り続けるであろう、と。

御社の販促路線・戦略は、正に上記の拙著の性格にぴったり沿ったものであることを知るに及び、大変感謝し、賛同し、また嬉しく思っておる次第でございます。

 

ご出版前後の変化(ご自身の気持ちの変化や、ご家族・知人の反応など)を教えてください。

石橋 拙著を送った家族・友人等から様々な感想、所見があり、大きな刺激、発見、喜びを得ております。

家族・同窓・知人から、「赤裸々な自分をさらけ出している」、「等身大の自分像を描いている」、「あなたの人生はそんなに悪くなかった」、「叙述がクリアーである」等との評価を受けました。私としましては、「この歳になって気張ってもしょうがない。プラスもマイナスも含めた私の実像を過不足なくありのままに描き込んだ」との思いがあります。

キリスト教的なものの考え方を深く掘り下げて記述していることに満腔から共鳴してくださったクリスチャンの元同僚がおります。また、外面の体裁ではなくて心の内側の正しさ・清らかさを説くイスラム教の教え(p141~143)に注目して、自らが育ったご家庭の躾・ご郷里の社会的通念を懐かしみ、拙著を友人に薦めようと数冊を購入してくださった同窓がおり、我が意を得たりと、大いに喜び感謝しております。

同窓会で一同窓は、調査プロジェクトで滞在したアフリカのニジェール国で、パンクをして立ち往生した私達の車にやって来て、黙ってスペアのタイヤを取り付けてくれた青年達の話(p415~416)に感動し、彼も昔オーストラリアで同様の経験をした、と熱く語ってくださいました。

70歳を越えてなお充実したコンサルティングに勤しんでいる元同僚は、生きるために己を殺して組織に生きる大多数の人達がいる一方で、コンサルタントは己を全うできる職業である、と私達の職業を自画自賛し、拙著の刊行を祝して、贈呈した拙著へのサインを乞い、友情から数冊を購入してくださいました。或る同窓は、大企業のサラリーマンから半自由業的なコンサルタントへの転身に生涯を賭けた私の人生を辿り、私の選んだコンサルタントという、己を生かして打ち込む仕事のありようは、これからの時代の職業の方向を指し示すものである、と評価してくださいました。

或る同窓は、「著書は、仕事を通し社会に貢献し自己を高めた記録になっている。それゆえ、『生存にこそ価値がある』ということを実証した人生になっているように読める」とし、「だが、著者のように幸いの内に人生を閉じられない人がいるのも現実である」と添えています。私は彼がこのように拙著のエッセンスを的確に捉えてくださったことに大きな喜びと感謝の念を抱きます。下段については、だからこそ、ご自分の人生に不足を感じている人達に、拙著から何かを学び取って、その人生を充実した掛け替えのないものにしていただきたいと切望するのです。他の同窓は、「大変な労作で圧倒される思いでした。これまでの人生に、実に真摯に、情熱をもって向き合って来られた姿勢に感服すると共に、重篤な病を克服し、様々な困難に向き合いながら、真にexcitingで、globalで、かつ比類ない多彩なご体験を積まれたことに驚愕いたしました」、との賛辞をくださいました。

また、或る同窓は、「約30年間、現代の潮流である利益第一主義に背を向けて、日本と海外特に発展途上国の人々にコンサルタントとして身を捧げられた様子である。石橋氏の生き方の要点は、『人は何のために生きるのか?』『それは愛のため、他人に尽くすためであり、その中に人生の安らぎと楽しみとを見出すことが出来る』と言うことであろう。この本は、先行き不明の現在、政治、経済、科学、医療など社会の各分野の多くの指導者に是非読んでもらいたいものである」と、拙著において私の言わんとしているところを余すところなく凝縮して代弁してくださいました。

或る元同僚と或る同窓は、拙著において天皇制や世界の王室について批判的否定的な発言をしていることに対して異論を立てて、現今においては、royal familyとpeopleとは親愛と尊敬という強い絆で結ばれており、それはその国、その社会にとって正常で慶賀すべきことである、との立場を取っております。それはそれで、一つの有力な考え・見解として、私は尊重したいと思います。

拙著を贈呈した或るドイツの友人は、拙著のp157~159における、信教の自由、及び、人は自身が構築した人生指針に従って生きるべきであるとの私の考え方に共鳴してくださりました。また、ヨルダンの友人から送られたp65~67の「明日開く花はすべて、今日播く種の中に宿る」に始まる透徹した人生訓を叡智の宝庫と賛嘆しました。更に、彼女は拙著の表紙、帯及び日本文字を実に美しいと評し、各ページをめくりながら、その暖かい色、軽やかな感触、良く揃った文字列、調和した踊る文字...と、わくわくとした感想を伝えております。

総じて言えることは、多くの方達から、暖かく積極的・好意的で本音のコメントを戴いたことです。これは、私に大きな喜びと自信を与えるところとなりました。

 

出版社、編集者とのやりとりで印象深かったことは何ですか。

石橋 拙稿を携えて幻冬舎ルネッサンス新社を初めて訪問して、山名社長にお会いしてご相談をした際、社長は最寄りのJR東日本の千駄ヶ谷駅近くまで私を見送ってくださいました。途中、私が現役の時にコンサルタントとして世界を股に掛けて働いた内容に触れて、滞在した国々を示した世界地図を掲載することを勧められ、そのお言葉に従って編集の過程で拙稿冒頭にそれを組み入れていただきました。

御社訪問から数日を経て、山名社長及び矢口会長から拙稿についてのご所見をしたためた郵便が届きました。会長はその中で、拙稿には「人生を送る上での『精神の必需品』が詰まっている」との主旨のことを書かれ、また、写真を入れることを勧められました。そのご忠言に従って拙稿の冒頭に精選された思い出深い写真を並べました。

拙著の冒頭に以上の地図と写真を冠したことで、読者を誘引する導入部の役割を果たしており、御社のトップご両人のご炯眼を今更のように思い出して感謝申し上げる次第でございます。

拙稿編集の初期段階で、編集の主役を担われた佐藤早菜様が、拙稿の中で注釈としてwikipedia等の信頼性が必ずしも十分でないオンライン情報を多用していることに着目して、その是正を強く訴えられたことは、忘れられない重要な出来事として強く印象に残っております。

 

出版までの編集の過程で印象に残ったことをお聞かせください。

石橋 幻冬舎ルネッサンス新社の皆様は、単語の一つ一つを大切にされます。例えば拙著のタイトルは、私の原案では「あくまで前向きに生きる」でしたが、佐藤早菜様は「あくまでも前向きに生きる」と修正されました。たった一文字の追加で、平凡で緩んだ書物の顔が、きちんと引き締まった顔に大変貌しました。この助詞ひとつの追加で、どれだけより多くの読者を誘引・牽引していることでしょうか。

御社の編集者の方達は、語句の一字一句、文章の一文一文を語学・文法・意味等の観点から、プロフェッショナルの良心とプライドに賭けて綿密厳重にチェック・吟味してくださいました。これは、何としても素人の私には不可能なことで、驚異としか言いようがありませんでした。

また、編集の過程において御社は、原稿、原文を可能な限り尊重し、明らかな誤謬の場合を除き、該当箇所について一つ一つ修正の可否を私の一存に委ねてくださいました。このような柔軟な対応は、編集者として最も望ましい姿勢であると思いました。

以上のようにして磨かれた煉瓦の一つ一つが丁寧に積み重ねられ固められた結果として、しっかりとした盤石の立派な拙著が築き上げられたのでした。

拙著の表紙の装丁に関しましては、当初3案が提起されました。第1案は、拙著の内容の一重要側面を暗示する宗教的な清潔清澄な雰囲気を漂わせたものでした。第2案は、拙著の一部を占める学究的学術的な記述を反映した落ち着いたクラシック(典雅)な印象を前面に出したものでした。そして第3案は、拙著の内容の時空を大きく広く跨いだスケールとダイナミック・ドラマティックなトーンを象徴したものでした。いずれの案もそれぞれ独自の長所と魅力を具えており、私は選択を決め兼ね、それを御社に委ねました。御社は、元気な若い読者層を惹き付ける上でアドバンテージのある第3案を最終的に選びましたが、私もその選択に諸手を挙げて賛同しました。

 

刊行までに苦労したことなどありましたら教えてください。

石橋 コンサルタントとして海外で働いていたさなか、私は突如として胃がんの宣告を受けて胃を全摘しなければなりませんでした。時に2002年1月で、私は69歳でしたが、まだ仕事への意欲は旺盛で、引退など考えたこともありませんでした。しかしながら、これにより不本意にも引退を余儀なくされました。

幸い、約30年間に亘って絶えず日本全国及び世界各国を渡り歩いたコンサルタントという生業が、私の肉体と精神に好ましい刺激を与え続けた結果、元来蒲柳の質であった私の身体は思いのほか強靭なものとなっていたと推測されました。そのため、私の胃がんは第3期にまで進行していた重大な疾病であったにも関わらず、私は術後の経過が順調で、快復するに至りました。

そして、この私の内面になお燃える炎に突き動かされて、私は拙稿を書き上げる決意を抱きました。心身は一応良好な状態を維持しておりましたが、嚥下障害、ダンピング症状(倦怠感、眠気等)、酸液の逆流など、胃の欠如から生ずる様々な苦しく辛い後遺症を懸命に耐えつつ、また、再発・転移など重大な罹病への恐怖に晒されながら、執筆活動を続けました。

何かのアイディアや観察や確信が心に浮かんだその都度、パソコンを使ってメモを書き留め続けました。そうこうしているうちに12年が経った2014年1月、私が81歳の時に、定期検診で直腸にがん性のポリープが見付かりました。それは無事内視鏡で切除されましたが、いよいよ来るべきものが来たとの切迫感を覚え、以後3年半余を掛けてメモを材料にして編集に編集を重ねて、2017年8月、私が85歳の時に拙稿を完成するに至りました。

その拙稿の編集と書籍化を御社に託して、1年後の2018年8月、私が86歳の時に拙著が遂に完成することとなりました。

従いまして、拙著は2002年1月から2018年8月までの実に16年半余を掛けて完成し、刊行されたことになります。

 

自著の紹介(原稿に散りばめたこだわり、制作秘話など)をしてください。

石橋 内容は極めて多面的で、その主要なものを思いつくままに羅列すると、以下の通りです。

・コンサルタントという職業に従事して世界の人々と接触した中で習得し血肉化したこの世の中は善であり、自分も善であるという、ゆるぎなき人生肯定の哲学。
・この世の中の数多のポジティブな要素。例えば、限りなく美しい自然、絶妙に設計され維持され営まれているこの驚異の外界、日進月歩の科学技術と医学医療が私達の日々の生活にもたらしている未曽有の便益と恩恵、より経済的に豊かに、より平等に、より自由になった現代の私達の社会。
・私達は人種、性別、生活水準、教育水準等の如何にかかわらず、同じ太陽に照らされ、同じ空気を吸い、同じ地上におり、同じような肉体と四肢、知能と精神、5感と感情、欲望と本能等を持っており、基本的に平等対等であるということ。
・自分の健康を万難を排して維持・増進するよう努めること。自分の生存・生命を稀有のこととして大切にし、いとおしむこと。
・どんなことがあろうとも、常に前向きに、行動的に、楽観的に生きるよう努めること。人に対し、そして自分に対して常に誠であろうと努めること。
・無限に人を赦す心、すべての人を愛する心、そのように大きな心で世間と向き合うよう努めること。
・決して高慢・尊大になることなく謙虚・謙遜に生き通すこと。小欲知足を旨として人生を謳歌すること。
・この世の核心をなすものは大善であるとの確信をもって、自由闊達に生きるよう努めること。
・絶体絶命の状況に立たされても、あくまでも神の恩寵を信じて耐えるよう努めること。
・語学と人類学、教育、スポーツ、文化、経済、戦争等々についての、長い年月を掛けて蓄積・醸成された私自身の考え方・見方。それらには、是非世の中の人々に知ってもらいたいと願う私独自の発想・思考・見解が含まれている。
・文学、映画、絵画、音楽等が私の人生観や人間形成に与えて来た影響・インパクト。
・仕事を通して世界の人々と接触した中で経験した小さな親切や感動的な出来事。

等々。

以上はいずれも、86歳という高齢になるまでの長い星霜の中で、私が考え付き、考え抜き、心の底から納得したことどもです。

 

最後にメッセージをお願いいたします。

石橋 今現在いかなる状況にあろうとも、最善を尽くして生きることです。その連続があなたの人生を築き上げます。

中国の諺に「君子危うきに近寄らず」とあります。この物騒な今の世の中にぴったりの言葉だと思います。しかし、同時に「虎穴に入らずんば虎子を得ず」という中国の諺もあります。キリストも「探せ、さらば見出さん」と説いております。その結果、あなたは親虎から攻撃を受けて負傷するかも知れません。また、迷路に迷い込んで立ち往生してしまうかも知れません。しかし、あなたの願いが心の底から出た真実のものであるならば、長い格闘や回り道を経て、遂にあなたは虎児を得、宝を発見するでしょう。

この世に生まれ出た幸せを達成し享受するには、健康が第一番目の条件・要請です。健康であれば、あなたはあなたの人生をご自分の願望・欲求に従って自由に生きることができます。故に、常に健康の保持・増進を図ることは枢要のことがらです。

自明のことですが、日々の生活に十分な経済的ゆとりを獲得することが肝要です。人はそのために人生の大部分を費やして生きておるのですから。その場合、組織の中で自分を生かすことを得意とする人達は、そのようにして働き、満足を得ることができるでしょう。組織になじまない人達は、教職、医者、コンサルタント、芸術家、職人等の職業に就くと良いでしょう。ご自分の仕事への適性を決して見誤らないようにすることが、何よりも大切です。それが、あなたの人生を経済的に成功に導くかどうかの決め手になるからです。

重要なことは、途中で道を誤ったと悟ったら、躊躇せずに新たな道を踏み出すことです。出発点に戻ってしまう訳ですが、なお私はそうすることを強く勧めます。それは、私の人生を顧みて、そうすることが正しかったという実体験に基づいているからです。

人を、別言、人間と言うように、人生は他人との関係で成り立っていると言えるでしょう。その場合、まず何よりも、あなたは、出身・家柄、性別、教育・学歴、経済水準の如何にかかわらず、本来的に世の中のすべての人と対等である、即ち、劣っても優ってもいない、と考えることが必要です。この思いを確かなものとするためには、まずご自分のあるべき姿を達成・確立し、ご自分を好きにならなければなりません。

そして、人からどのような損失、裏切り、侮辱を受けても赦し、悪人にも善人にも自分からは愛で報いる、そのような大きな心を持つよう努めることが肝要です。長い目で見た場合その心根、その姿勢があなたの精神生活を安定させ幸せにする、ということをあなたは悟るでしょう。

以上を踏まえた上で、あなたは行動の上でも、精神的内面的にも、力の限り縦横無尽に目いっぱい人生を謳歌し生き通してください。大空を高く広く果てしなく羽ばたいてください。それがあなたの持って生まれた生得の権利であるからです。

『あくまでも前向きに生きる』
石橋直道 著
ISBN:9784344918733
出版年月日:2018/08/29
書籍概要紹介:

社会のこと、人間のこと、文化のこと……
常に「自分の流儀」で現実社会の様相を見つめつづけて得た
膨大な知見を綴る、珠玉の随筆。

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