著者インタビュー

石河正夫様

出版したことで周りの人の輪が一層深まるのを実感しています。

外交官として世界各地を駆け回った著者・石河正夫は、そこで何を見て、何を感じたのか。

紀行文でありながら、随所に風土論、文化比較論、風景学、現象学に関係する分析が切り込まれ、地政学的な安全保障論も含まれている。新鮮な事物に関心を持ち、実体験の上に認識を深めると、現象学で言う「感応関係」が生まれ、生きた「生」の経験が可能となる。

関心がなければ素晴らしい風景も現象学的には存在しない――、風景現象学のさわりが随所に織り込まれていることにお気付きになるでしょう。

歴史と文化に依拠した風景現象について、生きた心の交流を綴る。写真を多く掲載し、軽やかな文章でまとめた、全く新しい視点の紀行エッセイ。

『風景の鼓動 人生は旅、驚きと発見は心の友』
ご著書『風景の鼓動』が発売から1年を迎えましたが、出版のきっかけをお聞かせください。

石河 モンサンミシェルを訪ねたことが、大きなきっかけになりました。

昼夜を問わず刻々と動く自然の驚異に驚嘆したばかりでなく、歴史的背景が風景に特別な意味を与えることを実体験しました。モンサンミシェルは、フランス革命時には、政治犯の牢獄として使われ、満潮時には「海のバスティーユ」に変身。さらに、百年戦争の際には、要塞として大砲を備えていたという史実を知った時には、これに関連して風景現象学にも興味を抱いたのです。

この実体験に基づいて、以前から書いていたブログに「フランス紀行」をまとめ上げました。イタリア紀行や、シンガポール大使館時代の外交体験記もブログから抜粋しました。編集長や担当の編集さんが瞥見し「面白い!写真も多くユニークな本になる」と勧めて頂いたことが出版への一歩となりました。

-出版前後でご自身に変化はありましたか?

石河 これまで出版の機会はあったものの、出版したからには売れないと意味がないと出版には消極的でした。その一方で、よく小論文は書いていました。勤務していた外務省発行の「調査月報」や「外交時報」、朝日新聞の「論壇」等にもよく掲載されたものです。
今回、遅まきながら、初めて本を出版しましたが、やっぱり売れ行きが気になるものです。今頃になって、商社やメーカーの営業さんの気持ちがよく分かります(笑)。

-周りの方の反応で印象的だったことを教えてください。

石河 今回の出版で、先輩や友人知人から「こんなに文才があり、博識だとは知らなかった。敬服する」といった趣旨の電話や手紙、メールが届きました。
在籍していた日本シンガポール協会や高校同窓会では会報に大きく頁を割いて掲載してくれました。
出版したことで周りの人の輪が一層深まるのを実感しています。嬉しい反面、もっと早く本を出した方が良かったかなとちょっと後悔している気持ちもあります。

-ご著書の写真(冒頭の写真)、石河さんが舞台で歌っている姿が印象的ですが、いつ頃からオペラに関心を抱くようになったのですか?

石河 「石河さんが舞台でオペラのアリアを歌うとは高校時代の姿から想像できませんね!」と恩師の二神舜子先生(2017年9月百歳の長寿を達成)が年賀状に書いていらっしゃいました。

松山南高校3年生の時、二人の外国人と出会ったことが無味乾燥な受験生活の中のオアシスとなったばかりでなく、のちにクラシック音楽やオペラを趣味とする原点になりました。

一人は、夏休みに吉田浜でドイツ人技師Dr.STENZELで、夫妻の住む帝人社宅です。レハールのオペレッタ等を聴く機会に恵まれました。もう一人は、松山のアメリカ文化センターの館長Mrs.GUSEで、彼女は時折私の好きな「メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲」などの曲を高機能のステレオでメインホールに響き渡らせてくれたものです。

私が京都大学から外務省に入ってからも、この友人達の母国ドイツと米国に在勤することができ、この二人に再会できたのは何か見えざる神の手が働いたかのようだったと今でも感じています。

-前述の同窓会誌に、楽しそうなダンスの姿が掲載され、新たな一面を知ってもらう機会になったようですね。

石河 学友たちには真面目な姿しか見せていませんでしたが、ドイツ在勤時代には、ボンやデュッセルドルフのオペラハウスによく出かけていました。ヨーロッパでNO.1のダンススクールにも通ったおかげで、写真のような日独協会のXmasパーティーでも臆することなく会長の令嬢とも踊れました。

駐米大使館時代にはケネディセンターに出かけました。シカゴ在勤時代、1991年だったと思いますが、世界3大テノール歌手のルチアーノ・パヴァロッティに出会ったこともエポックメイキングな体験となりました。

懇意にしていたシカゴ市長の特別招待で有名なコンサートホールのVIP席で妻と共にカンツォーネやオペラのアリアなどに長時間浸ることができたのは良い思い出です。しかも、コンサート後に小人数の夕食会にパヴァロッティと同じVIPテーブルにてお話しする光栄にも恵まれました。これ以後パヴァロッティをはじめドミンゴ、ホセ・カレーラスのファンになってしまいました。

-オペラのアリアを歌うようになったのも、きっかけがあったのでしょうか?

石河 外務省退官後、明海大学に招かれ客員教授として、主に留学生を対象に8年間教壇に立ちました。

講義が終わると時々数名の留学生と、よくカラオケホールに出かけたものです。ちょうど京都大学法学部のクラス会が東京で開催されることになり、幹事から詩吟とカンツォーネを歌ってくれと依頼されたので、もっと勉強しなければと思い、「イタリア語の歌」の会に入会しました。約8年間研鑽を積んだおかげで、素人では難しいとされる「カタリ・カタリ」、昨年(2017年)は「誰も寝てはならぬ」を都内の有名なホールで譜面を見ずに歌い上げることができたのは、ちょっとした自慢です。

-ご著書『風景の鼓動』の評判は海外関係の協会等でも報じられていると伺いましたが……。

石河 2018年1月下旬、拙著『風景の鼓動~人生は旅、驚きと発見は心の友」を幻冬舎から出版しました。海外勤務経験者の間で好評をいただいており、日本シンガポール協会の季刊誌でも「新刊書籍の案内」として大きく掲載されました。海外生活の長い友人はアマゾンに書評も投稿してくれたようです。結びとして、その一部を紹介させてください。

「海外旅行の魅力、楽しさを教えてくれる実に素晴らしい本だ。著者本人が撮った写真も多く掲載され、語りかけるような軽快な文章で読み易く風景描写が抜群である。フランス、シンガポール、イタリアでの体験が歴史と文化に依拠した風景と立体的に結び付けられている。ネパールやアフリカで体験した驚異的な自然現象についても広い視野から論じられている。海外の文献を数多く引用している博学に圧倒されるし、旺盛な好奇心と探求熱心な態度に感服する」

-ありがとうございました。

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