著者インタビュー

井上正三様

自分のライフワークを1冊の本にまとめていただけるなんて本当に幸せに思います。

『井上正三画集 具象と抽象の狭間で』

細密にして絢爛な水彩画と大胆な筆致による油彩画作品100点を収録する。
写実しようとする誘惑と抽象を含ませようとする冒険とか画家の頭の中で対峙する。そしてその合作である作品が出来上がる。作品はいわば、画家の葛藤の軌跡である。
常に新たな作法を探求する著者の作品集第2弾。「風景も静物も人物も、その時々の感性で夢中で描いてきたのですが、それらの絵を並べてみると、今まで気づかなかった自分の志向や夢が見えてきた気がします」(「はじめに」より)。

『井上正三画集 具象と抽象の狭間で』

幻冬舎ルネッサンスから2017年に『井上正三画集 具象と抽象の狭間で』を出版した井上正三氏。出版を決意したきっかけや出版後の変化を伺った。

 

-―出版をされたきっかけや目的は何ですか?

井上 以前に描いた絵を、床いっぱいに並べて眺めていますと、その時々の思いや情景がよみがえってきます。描く場所を求め歩いて探し出した景色、その時を共にした仲間の顔、畦道のレンゲ、出会った猫…絵が記憶をほぐし、その時の世界にゆっくりと戻っていきます。すがすがしい透明感が漂って気持ちの晴れる絵も、描いた時の苦労がよみがえる絵も。思い出は絵の中にしっかりと詰まっています。

ふと思いました。これらの絵は将来どうなるのだろう、色あせるかもしれません。どこかの誰かの部屋を飾るかもしれません。いずれにしてもきっとみんな離れ離れになるでしょう。どんな絵があったかさえ分からなくなって…。心配や寂しさの入り混じった思いを抱えていましたが、そんな時、幻冬舎の出版広告に出会いました。そろそろ先が見えだした人生の節目の今、こうして自分のライフワークを1冊の本にまとめていただけるなんて本当に幸せに思います。

 

-―出版前後で何か変化はありましたか?

井上 本を手にとってくださった方から、やりましたね!なんて声をいただいた時、本当に嬉しいものです。

しかし実は、出版されるまで不安が消えないでいました。水彩の絵は色が微妙で、印刷されても写真や油絵のようなしっかりとした色が出にくいのかもしれません。もし、あまり色がきちんと出なかったとしたらそれに妥協しなければならないのだろうか、画集としてしっかりとした本になるだろうか、その不安は出来上がった本を手に取るまで付きまとっていました。

そして本が送られてきた本を手に取った時、その不安は消え、ドッと肩の荷が降り、満面の笑みに変わったことを今も鮮明に覚えています。

 

-―出版社や編集者とのやり取りで印象深かったことはありますか?

井上 本の題名は「画集」としか表現できないと思いますが、表紙について作者の意図がなかなか定まらない中でのやり取りで編集者の方も苦労され、知恵を絞っていただいたと思っています。表紙デザイン、副題、帯の言葉をきちんと決めていただいた時は、さすが出版のプロと思いました。副題の言葉も、帯の言葉もこれで本の中身までもがキリッと引き締まった気がしました。

 

-―原稿に散りばめたこだわりや制作秘話など、ご著書の紹介をお願いします。

井上 水彩画、特に淡彩画と言われる絵は、描いている自分の意図だけの表現ではなく、紙と水の働きが大きく作用します。描き進めるうちに紙の表面で、流れる色が奇跡のように溶けて混じり合って、そこに意図しない偶然が生れます。水彩に最も惹かれるのは、予想もつかない効果が生み出されるこの瞬間です。色の混じり合いのこの偶然が果たして絵として成功するか失敗するか、そのギリギリのラインを進んでいくことにワクワクします。このワクワク感のために絵を描いていると言ってもいいと思っています。

この本のページを繰りながら、登場する絵にそれを感じていただき、作者の喜びも感じ取っていただければ、出版した意義があると思っています。

 

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