著者インタビュー

式田亮様

この物語が東北の皆さんの元気につながればと願っています。

『カラーコート』

<<日本ドッジボール協会 推薦作品>>

みんなで行くんだ、あの舞台へ!!

東日本大震災で家族を亡くした翔、虎之助、愛海は、傷つきながらも競技ドッジボールに打ち込んでいた。
個性豊かなチームメイトに、心に傷を負った転校生ふたばも加わり、彼らの小学生最後の夏が始まる。
チームメイトとの衝突、叶わない恋、強力なライバル……
様々な困難が降りかかるなか、彼らはそれぞれの想いを抱え、全国大会の舞台「カラーコート」を目指す-。

『アザユキ』の式田亮が描く、青春群像小説。

『カラーコート』

幻冬舎ルネッサンスから2017年に『カラーコート』を出版した式田亮氏。出版を決意したきっかけや出版後の変化を伺った。

 

-―出版をされたきっかけや目的は何ですか?

式田 2013年の秋に報道ステーションで松岡修造さんがドッジボールの特集をされていたのがそもそものきっかけです。
ドッジボールに全国大会があることをこの時に初めて知りました。

転機となったのはその約一年後。2014年9月20日。
学生の頃から大ファンであるロックバンドGLAYの皆さんがデビュー20周年のイベントとして宮城県利府町にある、ひとめぼれスタジアムにて開催された「GLAY EXPO 2014 TOHOKU 20th Anniversary」でのこと。
一曲目「BLEEZE」の演奏中、エアーショットから大きな音とともに飛び出した色とりどりのカラフルなロゴ入りテープがアリーナ席から見上げた東北の青空に舞ったのを見て直感的に「これだ!」と思いました。
ドッジボールは男女や体の大小関係なく、みんなが主役になれるスポーツ。
東日本大震災で傷ついた子供たちが元気になれるような作品が書けるかもしれないと。
東北の青空とカラーコートが結びついた瞬間でした。
中盤に演奏された「疾走れ!ミライ」を聴いてる時には執筆を決意していたと思います。

とても気に入っている今作の表紙デザインは東北の青空を「疾走る」子供たちが描かれています。
子供たちが着ているユニフォームの色は東北6県と北海道の県旗のカラーなんです。このアイディアも実は、このコンサートから影響を受けています。
先の2曲を作曲されたボーカルのTERUさんがロゴをデザインされた際に、東北6県の県旗の色をもとにデザインされています。
北海道出身のGLAYの皆さんの東北6県への思い。
このコンサートが開催された2014年の夏の小学生、全日本ドッジボール選手権も北海道での開催でしたから、HAPPY SWINGERの一人として私の東北への思いもまた自然な形となりました。

 

-―出版前後で何か変化はありましたか?

式田 ドッジボールの全国大会。その27年間の歴史において、カラーコートを題材とした小説は初めてのことでした。
実際のカラーコートで『カラーコート』のサイン会をさせていただき、全国の読者の方々と交流させていただいたことで以前よりも作家としての意識が高くなったと思います。
今作を通して日本代表、吉田総監督との交流が始まるなど人脈も広がりました。

この貴重な経験から「人を救いたいという気持ちに、理由はいらない」と改めて思いました。
今回の全国大会での販売収益は震災孤児遺児応援ワンコインサポーターズ20,000人プロジェクト様へ、サポーターの一人として応援金にさせていただくことにしました。
非力ながら子供たちの笑顔の支えとなれば幸いと思っています。

 

-―出版社や編集者とのやり取りで印象深かったことはありますか?

式田 『カラーコート』にはたくさん幸せな思い出があります。
その中で最も印象深かったのは、編集の福島さんから「わたしは『カラーコート』という作品が好きなので、本当に楽しく取り組ませていただいております!」というメッセージをいただいた時です。
このメッセージをいただいた2日前に日本ドッジボール協会様からご推薦していただけることになったとのご報告をいただき感激しましたが、やはり製作過程において一番胸が熱くなりました。
夏の全国大会の時期に合わせての出版というご提案、協会様との交渉、全国大会でのイベントなど福島さんを中心に、スタッフの方々には本当に感謝しております。

 

-―原稿に散りばめたこだわりや制作秘話など、ご著書の紹介をお願いします。

式田 登場人物の名前を東北の地名からとっています。
例えば大川兄弟の大川は宮城県石巻にある大川小学校。松島愛海は宮城県の松島海岸から。虎之助の浦宿もそうです。女川に向かう途中の駅名です。
他にもハチローは秋田県の八郎潟から、ムッツーは青森県の陸奥から、岩ちゃんは岩手県から、サカデンは山形県の酒田からなどです。
そして登場人物の中でも特に思い入れが強いのは湊ふたばです。この子は「桜のトンネル」がある福島県双葉群の夜ノ森出身で名前も双葉群からとりました。
最初の構想段階からエピローグで苦難を乗り越えて成長した女の子に応援ソングを歌ってもらうイメージがありました。
モデルを探していたところ2015年の紅白歌合戦で大原櫻子さんが『瞳』を演奏されているのを見て決めました。
ドッジボールの試合出場の規定人数である12人と12フレットのサクラのインレイ。大原さんの櫻子という名前と桜のトンネル。大原さんがエピローグで福島県を想って歌う姿をイメージしながらストーリーをつづってきました。
その結果、最終的にプロローグとエピローグを含めると12のチャプターから成るストーリー構成に仕上がりました。

「ドッジは俺の夢だ」と言った主人公、翔の自分を奮い起たせた言葉。
心に傷を負ったふたばが全国大会のカラーコートで「私は過去に負けない」という誓い。
そして震災で兄を亡くした愛海。
愛海はお兄ちゃんが生きていた頃、一緒にピアノを弾く女の子でしたが、震災以来ピアノを怖くて弾けなくなってしまいます。
そんな彼女が小6の夏に外国へと旅立ちその後、高校3年生の時に帰国して仲間たちの前でピアノを演奏する場面があります。
まるでそれはドッジボールの外野選手がアタックを決めて内野の仲間のもとへ戻ってくるかのように。
子供たちにとって「アタック」を決めた「敵」とは何だったのでしょうか。

この物語が東北の皆さんの元気につながればと願っています。
私も全国の読者の方々への感謝の気持ちを忘れずに、「新しいカラーコート」を目指したいと思います。

 

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