著者インタビュー

信じられないくらいにうれしいのと同時に、どこか自分の責務を果たしたような、肩の荷がおりたような、ほっとした心地がします。

不器用なふたりが、不器用なまま試行錯誤を繰り返し愛を紡いでいく……。ふたりにしかわからないこと、ふたりでしか笑えないことを抱えて。
表題作「バニーガールの夜」他、「瑞樹と夕方の子犬」「曽良の足音」二篇を収録。

―今回、出版をしようと思ったきっかけを教えてください。

かなり色々な種類の本を読んでも、私には理想的な作品が見つけられず、いつか自分で書きたいと考えていました。数年前の入院中に構想を練り、退院後に時間の余裕ができ書き始めました。たいへんプライベートな領域に関する小説である点や、普段あまり小説を読まない人の目にも止まりたいという希望を踏まえ、幻冬舎ルネッサンスで出版いただくことが最善という結論に至りました。

―制作中に大変だったのはどんなときですか?

出版決定後、表題作の本文を増やすのが大変でした。他に短編をいくつか追加するご提案もいただいていましたが、表題作のボリュームをアップすることで対処したいと自分から申し出てしまったのです。途中で音を上げても編集者様は対応してくださったはずですが、自分にとって理想的な構成で書籍を完成させたいという気持ちが抑えきれなかったのです。

―制作中に大変だったことをどのように乗り越えましたか?

夫婦漫才のような楽しい二人が浮かんできて、作品になりそうだと手応えを覚えました。そこで昔のノートやスマホのメモを取り出し、異なる断片をパソコン上で一つにまとめ、つぎはぎして新たなシークエンスを捻出しました。結果として当初の構成より理想に近くなり、これ以上ない上出来になりました。

―制作中によかったと思えたのはどんなことですか?

校正者様の細かなご指摘がよかったです。例えば「青天の霹靂」を「晴天の霹靂」と誤っていて、そのまま修正したのでは会話が通らなくなるので頭をひねって別の書きかたを探しました。テストの答え合わせのような感覚は久し振りで楽しいひとときでした。

―読者へのメッセージをお願いします。

お読みいただけたなら、たいへんありがたくうれしいです。そして何かしら、笑ったり、共感したり、腹を立てたり、参考になったり、気分転換になったりしてもらえれば、作者としては頑張った甲斐があります。それから、もしも親しいかたとこの小説について話をしてもらえることがあったなら、何にもまさる私の喜びです。


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