著者インタビュー

この本が、自分や他者の心を少し違った角度から眺め、「心とは何だろう」と考えるきっかけになれば、うれしいです。

人はなぜ分かり合えないのか。その答えは能力でも性格でもなく、「構造」にあった。
著者は自身の孤立や挫折、医療現場での経験から、人間の内面を「感覚→情動→理解」の流れで捉える理論を構築。
さらに、人と人の関係の向きや力学を図式化し、摩擦の正体を明らかにする。

―今回、出版をしようと思ったきっかけを教えてください。

「いつか二人が出会ったことを本にする」という妻との約束が出版の原点です。歯科医師や経営者として多くの失敗を経験するたび「なぜ人と人はすれ違うのだろう」と考えてきました。やがて自分なりの「心の見方」が形になり、そこから生まれた考えを多くの方に届けたいと思ったのがきっかけです。

―制作を始める前、どんな不安がありましたか?

一番の不安は、頭の中にある考えが本当に一冊の本になるかでした。心理学者ではなく歯科医師の私が考える「心とは何か」という無数の断片を、専門知識のない方に伝わる言葉にできるのか。読んで面白いと思ってくださる方はいるのか。不安はありましたが、「まず形にしてみよう」と制作を始めました。

―制作の過程で不安を解消できましたか?

制作を進めるにつれ不安は解消されました。特に編集者の方とやり取りを重ね、考えを文章や図として整理する作業が大きかったです。人に伝えようとすると曖昧な部分が見え、考え直すうちにばらばらだった考えがつながりました。制作は単に「考えを本にする作業」ではなく、書くことで新しい発見が生まれる、私にとって大きな思考の旅だったと思います。

―制作を進めるなかで印象的だったことを教えてください。

自分では当たり前なことが他人には違うと気づいたことです。原稿を編集者の方に読んでいただくと、自分では予想していなかった反応が返ってきました。コミュニケーションが苦手な私が「心」についての本を書き、編集者とのコミュニケーションによって完成させていく。そのことが、とても印象に残っています。

―読者へのメッセージをお願いします。

この本には、経験から考え続けてきた「心」の答えを詰め込みました。本書に書いたことが唯一の正解だとは思っていません。むしろ、皆さん自身が考えるための材料として読んでいただけたらと思います。完全に分かり合えなくても、相手の心を想像することはできます。コミュニケーションが苦手な私が見つけた「心の地図」を一緒に眺めませんか。


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