著者インタビュー

自分の本が形になったと感慨ひとしおです。

モンゴル、シベリア――父が生き抜いた抑留の地に立ち、80年の時を超えてその足跡をたどった息子が見たものとは。過去の史実や歴史的背景を学びながら、これからの日本の行く末を見つめる。

 

終戦をモンゴル国境で迎え、その後シベリアで抑留された父。父が残した『シベリア日記』には、終戦後も続いた戦闘、死と隣り合わせの行軍、飢餓と極寒の収容所生活など過酷な抑留生活の実態が綴られていた。風化しつつある戦争の記憶を紐解きながら、いま私たちは何を受け継ぎ、何を未来へ残すのかを問いかける一冊。

―今回、出版をしようと思ったきっかけを教えてください。

天皇陛下がモンゴルを訪問され日本人抑留者のお墓を慰霊された影響で、モンゴルや戦後80年の情報があふれ、そのなかに「モンゴル国境で終戦も知らされず戦闘を続け、シベリア抑留された悲劇の第107師団」というものがありました。父が自費出版した本を読み返すと、父はまさにその107師団所属でした。80年経つとその体験も風化してしまい、父の伝えたかったことも理解されないと考え、追想版を思い立ちました。

―制作中に大変だったのはどんなときですか?

「経験と歴史に学ぶ」と大きく宣言したため、父の残した資料や戦後80年、昭和100年特集の雑誌・本など膨大な情報があり、食い違っているものがあります。専門家でも研究者でもありませんので、どう記載するかを迷ったこともありました。

―制作中に大変だったことをどのように乗り越えましたか?

図書館、ネット検索などでかなりの部分検証することができました。シベリア日記からの引用が多いため、ほかにも記載したい文献は沢山ありましたが、ギリギリに引用を絞り込みました。

―完成した本をどんな方に読んでほしいですか?

日本の力に疑問を持っている人、これからの日本の未来を憂えている人、ロシア・中国との外交のありかたを真剣に考える人、モンゴルとの協力に参加したい人など幅広い層に読んでほしいです。

―読者へのメッセージをお願いします。

ハンチントンは『文明の衝突』で日本文明を現存する主要文明のひとつとしました。他国に言われるまでもなく日本の誇るべき伝統文化を未来に繋いでいきたいものです。戦争の体験や歴史に学んでいるうちに、やはり日本は“和を以て貴しとなす”とした17条の憲法精神を基本に自立することが重要だと考えました。


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