表現者の肖像 佐倉海桜
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表現者インタビュー

『一食一句』が刊行されました。今のお気持ちはいかがでしょうか。

 いま、こうして「一食一句」を手元で見ると感無量でございます。

 「一食一句」の構想からはや二年の歳月が経ち、様々なことが走馬灯のごとく想い出されます。関係者各位、皆々様の御力添えとご厚意を賜り、心より深謝申し上げます。

 皆様とのご縁がなければ「一食一句」は出版されることはございませんでした。その縁を作ってくれたのは他ならぬ今は亡き母です。皆々様の愛情の込もったレシピと母のレシピが一冊の本として刊行されました。

 正岡子規さんの俳句も合わさり、日本語とレシピの味覚の両面からお愉しみいただければ幸甚に存じます。

今回出版しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

 母が亡くなり、お世話になった方々へ、どのようなカタチで感謝の気持ちを表したら良いものかと思案に暮れておりました。そんな矢先、偶然にもご縁が重なり導かれるように出版に至りました。

どんな方に読んでほしいですか?

 俳句に親しみのない方も是非お読みいただければと存じます。私自身、正岡子規さんの俳句を読んだことがほとんどなく、知っている一句は

柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺

でございました。
 正岡子規さんの二万五千有余の俳句の中から、四季折々の俳句を読むうちに、日々の生活から生まれる心の機微を活き活きと表現する俳句に魅了されました。五・七・五の十七音から成る定型詩の中に、揺れ動く情緒豊かな感情や何気ない日常の1コマを読み取ることが出来ます。これを機に、俳句の風情や趣を楽しむ良い機会になれば嬉しく思います。

幻冬舎ルネッサンス

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