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その他 2019年11月7日

「超高齢社会を生きる上での心がけ」を
 あなたへ

医療法人 札幌いそべ頭痛・もの忘れクリニック
磯部千明様



■□認知症は長生きの勲章?

昭和19年(終戦)頃の、日本人の平均寿命は55歳程度でした。令和の時代となった現在では「人生100年時代」と言われるように、100歳を超えた超高齢者が7万7千人と言われています。
寿命が延びること自体は有難いことで、医療技術の向上がなせた業であることは疑いの予知はありません。一方、北海道札幌市で頭痛・もの忘れクリニックの院長をしている磯部千明医師は、「寿命は延びていても、“健康寿命”は必ずしも延びていない」という事実に対して注意を向けています。
「介護が必要となる原因の第2位とされているのは、認知症です。心臓病・脳卒中が減っているなか、認知症は増え続けているんです。統計でみると、95歳を過ぎると8割以上が認知症という状態です。長寿になった方の傾向を分析してみると、3つのパターンに分けられます。具体的には、①認知症になった人、②これから認知症になる人、③認知症になる前に寿命が来てお亡くなりになる人…この3パターンです。戦争や事故、病気などで早く亡くなられた人は、認知症にはならない。つまり認知症になったことは、“長生きの勲章”とも言えます」



■□健康的なお年寄りは、暮らしの中に〇〇や〇〇が多い!

磯部医師のクリニックには、認知症の症状が出ている高齢の患者さんが多く訪れると言います。人生の大先輩である皆さんを診察していると「超高齢社会を生きる上で、若い世代として学ぶこと」も多いんだそうです。
「皆さんの暮らしの中には“幸せ”や“ときめき”が多いなと感じます。“もう歳だから…”などと、老化のせいにせず、毎日様々な事にチャレンジしているんです。認知症を発症すると、できなくなってしまう事は確かに増えます。でも、その“できなくなってしまった事”を“もうやらなくていいこと”、“忘れっぽくなった事”は“もう覚えていなくてもいい事になった”という風に割り切りながら、できる範囲で精いっぱい人生を謳歌しているように感じるんです。そういう方は、素敵な歳の重ね方をしているなぁと感じますね。忘れっぽくなった分、日々新鮮な事が沢山あって楽しい!と捉えれば、例え認知症でも良い笑顔で生きていけるんです」
失敗してしまった事はすぐに忘れて、うまくいったことを喜ぶ。これが、磯部医師が患者さんと触れ合う時に最も大切にしている事だと言います。医師として治療を施すだけでなく、気持ちの面でも前向きになってもらう。どんな患者さんにも豊かな人生を送って欲しいと願う、磯部医師の医療人としての想いを感じました。

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