表現者の肖像 石橋直道
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石橋直道 Ishibashi Naomichi

積極主義。 行動主義。 楽観主義。

 新約聖書マタイ伝によると、イエス・キリストは山上に集まった群衆と弟子たちを前にして、「求めよ、さらば与えられん。探せ、さらば見出ださん。叩け、さらば開かれん。」「明日を思い煩うなかれ。明日は明日自身が思い煩わん。」と説いたと言います。私は何も分からずに、ひたすらこの徹底した積極主義、行動主義そして楽観主義にしがみついて、生きて来ました。その結果、それらが全くの真実であることを身をもって体験して来ました。これらの文言は宗教臭くなく、万人がその気になれば、直ちに実行に移せる平易な教えです。西洋の雄大な文化文明はこの1、2行を源にして発展して来たものと考えます。

 孔子の説かれた儒教を貫くものは、人生において最も大切なことは「誠」である、ということです。具体的には、「仁」(思いやりの心を持つ)、「恕」(赦しの心を持つ)、「礼」(礼儀、礼節をもって接する)、「信」(信頼し、信頼される)、義(正しいと思うことを実践する)、「孝」(親を敬い、大切にする)などがあります。これらはすべて、世間に対して「誠」で接しなさい、ということです。生きる上で、この心根、この姿勢を堅持することが肝要であると考えます。

略歴

昭和7年(1932年)、東京の下町に生まれる。
平成30年(2018年)現在、86歳の一介の市民。激動の昭和・平成期を幾多の逆境と挫折に遭遇しつつ生き抜く。
一橋大学経済学部卒。(株)日本航空を経て、経営コンサルタント、続いて海外コンサルタントとして、日本全国及び世界を股にかけて働く。
本書の執筆を思い立ったのは、胃がんにより胃の全摘を契機に、長い人生行路の中で醸成・蓄積された著者独自の積極的・楽観的・行動的な処世感を世の人々に伝えたい、悩める人々を勇気づけたい、との切なる想いであった。

幻冬舎ルネッサンス

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