執筆お役立ちコラム

小説家になるには? 5つのルートと必要な能力を理解しておこう

「小説家になりたい」と考えたことはありませんか?読書好きな人なら一度は夢を描いた経験があるのではないでしょうか。

「小説家」を辞書で調べると下記2つの説明が出てきます。
・「継続的に小説作品の著述・発表を行っている者」(Wikipedia)
・「小説を書くことを職業としている人」(デジタル大辞泉)

「小説家になりたい」と思う場合、多くは後者の“書籍の印税や、メディアコンテンツへの掲載料で生活を成り立たせる”職業としての小説家を目指しているはず。本コラムではそうした、生業としての「小説家」を目指す皆さんに、小説家になるための方法をいくつかご紹介します。

小説家になる ──具体的な仕事内容は?

小説家とは

小説家は、頭の中で描いている物語を文章にし、読者に体験や感動を伝える仕事です。とはいえ、物語を作成して本を出すだけが小説家の仕事ではありません。特に、人気作家になればなるほど、その仕事内容は多岐にわたります。
本を出すには編集者とのコミュニケーションが欠かせませんし、本を出版した後には書店でのイベントに出席したり公演を開いたり、メディアへの出演や、文学賞の審査員をするケースもあるのです。 また、小説家と呼ばれる職業は、企業に属する会社員ではなく、個人事業主・フリーランスとして働くのが一般的。ただし、無名の小説家が最初から安定した収入を得るのは難しく、初めのうちは他の仕事と兼業しながら小説を書いている人も多くいます。

小説家の役割

小説家の役割は何だと思いますか?「小説家になりたい」と夢を持つ人が一度は考えておきたい視点です。
作家、村上春樹さんは自身の母校早稲田大学の入学式の祝辞で次のように述べています。“小説は直接的には社会の役にはほとんど立たない。でも、『心』を語る小説という働きを抜きにして社会は健やかに前に進まない”“意識や論理だけではすくいきれないもの、すくい残されてしまうもの。そういうものをしっかり、ゆっくりすくい取っていくのが、小説の、文学の役割です。” (産経新聞社WEB記事2021.4.1)より
つまり、普段は意識しない潜在的な心の領域にスポットを当て、論理ではすくいきれないものをすくい取るような物語を作ることが小説家の役割だといえます。小説がたとえ実生活に直接的には役に立たなくても、論理ではすくいきれないものをすくい取るような物語は読者にとって心の拠り所となるのです。

小説家の専門ジャンル

一口に小説といっても、その内容はジャンルによって様々です。代表的なジャンルを見ながら、まずは自身の得意分野を探りましょう。

【代表的な小説ジャンル】
・ファンタジー小説(幻想)
・SF小説
・恋愛小説
・推理、ミステリー小説
・歴史、時代小説
・ライトノベル
・児童文学

小説を何度も書き上げられるなら色々なジャンルに挑戦しても良いですが、まずは自分の経験や得意で詳しい知識を活かせる分野で書き始めるのがオススメです。

小説家の具体的な仕事内容

小説家は具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。文章の執筆だけでなく、本出版に関わる小説家の仕事内容を見ていきましょう。

【執筆に関連する仕事】
・構想・テーマの設定
・企画書作成、企画会議
・プロット作成
・執筆(必要があれば取材)
・校正、修正作業
・入稿

【出版に関連する仕事】
・講演会登壇
・出版記念イベント参加
・サイン会準備

人気小説家になると、小説執筆以外にも新聞や雑誌へのコラム・エッセイの依頼や、メディア出演など仕事の幅が広がっていきます。

小説家に向いている人とは

小説家に向いている人はどんな人でしょうか?「本が好き」「物語を書くのが好き」以外の特性を深掘りしてみましょう。
まず、小説家に向いている人は、好奇心旺盛で想像力豊かな特徴があります。日々新しい発見に目を輝かせたり、一つの出来事を色々な角度へ発展させ想像したりすると物語の着想に繋がるのです。
また、コツコツ地道な作業を積み重ねられるのも適正の一つと言えるでしょう。一冊の本ができるほどの物語をプロットに従って完成させるのは根気の必要な作業です。完成度の高い、繊細で緻密な文章で話の筋を破綻なく表現するためには取材も必須。そんな地味で目立たない作業も最後まで地道にこなせる根気強さがある人は小説家に向いているといえるでしょう。

 

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小説家になってどのように収入を得る?

小説家はどのように収入を得ているのでしょうか。主な収入源としては、下の表の3つが挙げられます。

収入源 詳細 金額の目安
原稿料 小説家が出版社と契約を結んだ際に受け取る料金 3,000〜4,000円/400文字原稿1枚
印税 小説が出版社から売れた際に小説家に支払われる収入の一部 売上価格の10%
原稿使用料 小説が新聞、雑誌、テレビ(映画・ドラマ)などのメディアで再掲載される際に小説家に支払われる料金 200〜400万円

 

この表を見ると分かる通り、多くの本が売れれば売れるほど収入がアップしていくのが一般的です。
ただし、ここで紹介した金額の目安はあくまでも一般例で、本のジャンルや出版社、小説家の知名度によっても収入は大きく異なります。いくつも小説を書いてもほとんど収入を得られない人がいる一方で、1冊の出版で何億円という収入を得ている小説家もいるのです。
また、上の仕事以外にも講演やメディアへの出演料などで収入を得ている小説家も少なくありません。

小説家になるための五つのルート

一般的に、小説家としてデビューするには次のようなルートがあります。

  1. 著名な新人賞やコンテストに応募する
  2. ②出版社に持ち込む
  3. ③小説投稿サイトに応募する
  4. ④個人ブログやSNSなどで発表する
  5. ⑤自費出版

これらのルートについて詳しく見ていきましょう。

 

王道ルート(著名な新人賞やコンテストに応募する、出版社に持ち込む)

小説家になりたい人の多くが、その道筋として一番に想像するのが、この王道ルートでしょう。「小説家になる」方法として有名ですが、実は最難関のルートです。

著名な新人賞への応募ほど作品の精度(構成力や表現力・完成度、オリジナリティ)が求められるため、それなりの鍛錬が必要となります。

また、賞やコンテスト選考の下読みは、担当者が単独で行うことも多く、選者の好みも受賞に大きく影響するため、運も味方につける必要があるのです。

 

昨今のトレンド(小説投稿サイトに応募する、個人ブログやSNSなどで発表する)

➂や➃の方法は、現在若年層に流行している方法です。スマートフォンの流通により、誰もが手軽にネットで小説を読めるようになりました。投稿サイトやSNSで評判になった小説は口コミで拡散され、話題を集めると書籍・アニメ化することもあります。

ただし誰にでも投稿できるプラットフォームである以上、投稿される作品数も膨大であり、その中から話題に上るのはほんの一握りです。

そのため、ここからデビューを目指すのであれば、作品の知名度を上げるための自己プロデュース力を作家自身も養う必要があります。

 

新しい選択(自費出版)

自費出版は、作家としてデビューするための最短の方法です。先に述べた①~④の方法では「小説家になりたい」と思っていても実現できる可能性は極めて低く、運も結果を左右します。しかし、自費出版を選択すれば、費用負担はありますが、基本的には誰でも作品を世に送り出すことができるのです。

「自分の表現を今すぐ形にして人に届けたい」と考える方におすすめの方法と言えるでしょう。また、作品づくりの目標も作家が自由に設定できます。「売れること」に重点を置く人もいれば「自分の表現を追求すること」に重点を置く人もおり、その目的は様々です。

自費出版であっても、評判になればドラマ化されたり、商業作家に転向したりと、次のチャンスにつながる例もあります。

次章ではこの「自費出版」について、もう少し詳しくご紹介しましょう。

自費出版という選択肢 ──自らの手で可能性を広げる

この章では前章でご紹介した「自費出版」について、具体的な前例を交えながら解説します。

自費出版でベストセラーになった例

「自費出版で販売数を伸ばすのは厳しいのでは?」と不安に感じる方も、下にご紹介する小説タイトルはご存じではないでしょうか。

  • 『佐賀のがばいばあちゃん』島田洋七 著
  • B型 自分の説明書』Jamais Jamais 著
  • 『リアル鬼ごっこ』山田悠介 著 山田悠介スペシャルインタビュー
  • 『知的悪女のすすめ』小池真理子 著
  • 『氷の華』天野節子 著

実は、これらはすべて「自費出版」からベストセラーになった作品です。

このほかにも、自費出版で刊行された作品が特番ドラマの原案となる例があります。自費出版でも、さまざまな可能性を秘めているのです。作品が売れればもちろん印税も入りますし、ヒットをきっかけに知名度が上がれば職業小説家としての活動に繋がる場合もあります。

つまり自費出版とは、新人賞受賞や出版社への持ち込みをせずとも、自らの可能性を広げられる方法だということです。ただし、ひとくちに「自費出版」といっても、出版社によって、その業態はさまざま。個人的な作品づくりへの手助けを主とするところもあれば、作品のプロモーションにまで力を入れ、市場流通に耐えうる作品づくりを請け負う出版社もあります。「自費出版」を考える際は、自身の目的に合わせた出版社選びをすることが重要です。

自費出版で小説家になるメリット

自費出版は他の方法と比べ「小説家になる」ハードルが低い点は前の章でも触れました。夢を夢のまま終わらせないのが自費出版です。では、他に自費出版を選択するメリットはあるのでしょうか?

自費出版を選択する大きなメリットは、自分の意向通りの一冊を作り上げられることです。自費出版では費用負担はあるものの、商業出版と違い出版社の意向に合わせて本を作る必要はありません。自らの思いを自由に反映させられるため、目的に合った渾身の一冊が完成するのです。

「長年あたためてきた物語を世の人に伝えたい」と小説家を目指す人も多いはず。しかし、商業的な側面から、いつの間にか自分の意志と違う作品になってしまっては本末転倒ですよね。自費出版なら、自らの熱い思いや意向に合わせた本づくりで小説家になることができます。

小説家になるために必要な能力・素質

小説家になるには、「本が好き」「小説を書くのが楽しい」という気持ちや情熱は欠かせません。しかし、その気持ちだけで生活できるほどの収入を得るのは難しいのも事実です。ここでは、人気小説家になるために必要な4つの能力・素質を紹介していきます。

発想力・文章力|ストーリーを考えて物語を組み立てる

小説家になるためには、ストーリーやキャラクターを考える発想力が重要です。
読者が次々ページをめくりたくなるような小説では、新しく斬新なアイデアや予想外のストーリー展開を生み出す必要があります。そのためにも想像力豊かな発想は欠かせません。

また、頭の中にある物語を文章に落とし込み、読者に分かりやすく伝えるには、文章力や構成力も必要不可欠です。いくらストーリーが面白くても、読みにくい文章やごちゃごちゃした構成では、読み手は離れていってしまうでしょう。文章力があれば、魅力的で情感豊かな小説を書くことができ、読者を引き込むことができます。

これら発想力や文章力、構成力は、小説家として必須のスキルです。できる限り多くの文章に触れたりプロの小説家の作品を参考にしたりしながら、地道に鍛えていきましょう。

集中力・精神力|どんな状況でも作業に没頭する

「小説を書きたい」と書き始めるのは簡単ですが、書き上げるのは想像よりはるかに難しい作業です。小説を一つ書き終えるには相当の時間とエネルギーを要するうえに、賞に応募したり出版が決まっていたりする場合には締切日も設定されています。そのため、小説家には毎日コツコツと書き進められる集中力や忍耐力が必要です。

また、長く小説を書いていると、時にはスランプに陥ることや、物語の方向性を巡って編集者との意見が合わずにストレスが溜まることも少なくありません。本が出版されれば、読者からの否定的な意見も届くことになるでしょう。

小説家として活躍するためには、このような辛い状況を乗り越えられる精神力も必要なのです。

コミュニケーション能力|編集者との円滑な関係を築く

冒頭で触れたように、小説家の仕事は文章を書くことだけではありません。書籍を出版するには、編集者との協力が必要です。自費出版にしても、出版社や印刷会社、本を置いてもらう書店などとのコミュニケーションを取る必要があります。

小説が多くの人に読んでもらえるかどうかは、編集者や出版社との信頼関係次第といっても過言ではありません。コミュニケーションがうまくいかなければ双方が納得いく本を完成させるのは難しく、仕上がりにも差が出ます。また、人間的に信頼できない作家の本は、書店員も心から売りたいとは思わないでしょう。なお、ここでいうコミュニケーション能力とは、誰とでも仲良くできる力だけではなく、相手の言っていることを素早く汲み取って理解し、自分の言いたいことを分かりやすく伝える力も含みます。

人気小説家は本の中身を充実させるだけでなく、相手の気持ちを理解し、人としての魅力も磨く必要があるのです。

ビジネスに関する知識・視点|「売れる」本を理解する

プロの小説家を目指すのであれば、ビジネスに関する知識や視野を深めておくことも重要です。

出版した本を売るのは、出版社や編集者の仕事ですが、時代ニーズ(世の中にどんな物語が求められているか)や、具体的なアクション(自分はどうアプローチできるのか)を頭で理解して戦略を立てなければ、売れる小説を作るのは難しいでしょう。また、プロとして出版社から小説を出す以上、編集者とともに売上を伸ばすための努力をするべきです。

書きたい物語を思いのままに書くことももちろん大切ですが、小説家として有名になるには、どんな人をターゲットにどんなジャンルの本を書くべきかなど、マーケティングのスキルが必要になります。

小説家になるには日頃どんなことを意識するべきか

小説家を目指している人の中には「思うように文章が書けない」「もっと他の人に評価されるような小説を書きたい」と悩んでいる方も多いでしょう。

小説家になるために、日々の生活で出来ることはあるのでしょうか。ここでは、プロの小説家になるためのヒントを“意識”と“行動”の観点から探っていきます。

小説家になるための意識

小説家としてスキルアップするための意識
発想力・想像力のために、まずはインプットを
さまざまな経験をして視野を広げる
客観的な視点を持つ

新しいアイデアや斬新な物語構成は小説家に必要不可欠です。しかし、いきなり素晴らしい発想を次々と出せる人はいません。アウトプットの前には大量のインプットが必要だと意識しましょう。

また、小説家として物語を作るためには様々な経験を積み、視野を広げることも大切です。机に向かって原稿を書くだけでは読者を惹きつけるストーリーは書けません。読者の感情を揺さぶる文章は、作家の実体験に基づくリアルな表現によって生まれるのです。

小説家になるために客観的な視点を持つのも重要です。
ストーリーが長くなるほど、無意識のうちに独りよがりな文章になり、いつの間にか読者が置いてきぼりになってしまうことも。一旦立ち止まって客観的な視点で小説を見直しましょう。

小説家になるための具体的行動

小説家になるためにするべき行動
多くの「文章」に触れる
行ったことのない場所に積極的に訪れる
他人に自分の小説を読んでもらう

日頃から色々な作品に触れましょう。自分が書く小説のジャンル以外にも多くの作品に触れることで、「こんな表現方法があったのか」「こんな構成もアリなのか」と、発見があるはずです。また、読書での気付きや心の動きは素早くメモをとる習慣を身につけると今後の作品づくりの参考になります。

自分の引き出しを広げるためには、さまざまな体験をすることも欠かせません。しかし、毎日同じ環境で過ごしていると新しい発見をするのは困難です。そこで、積極的に行ったことのない場所へ訪れてみましょう。初めて目にする物、体験、その経験を通じて生じた心の動きが小説の題材やストーリーのヒントに繋がります。

また、小説家として売れる本を出したいのであれば、第三者からの評価は不可欠です。自分が書きたいものが世の中に求められているとは限らないため、定期的に他人からの意見を聞いてみるようにしましょう。他人に公開することで、文章の癖やストーリーの矛盾にいち早く気づくきかっけになります。

小説家に関するよくあるQ&A

Q.小説家になるには資格が必要?

小説家になるために特定の資格は必要ありません。大学を出ていなければいけない、どこの学部を卒業していなければいけないという条件もなく、誰でも挑戦できる職業です。

一方で、文章力や語彙力を高めるために、「日本語検定」や「文章読解・作成能力検定」などの資格取得に励む人もいます。

とはいえ、資格を持っているからといって小説家として有利になるわけではありません。「小説家になるため」ではなく、あくまでも「自身のスキルを高めるため」ということを理解しておきましょう。

Q.小説家になるには学校に通った方がいい?

大学の文学部や小説家になるためのオンライン講座での学習は、小説家としてのスキルを向上させるのに役立ちます。また、近年では小説家になるために必要なサポートを受けられるスクールや出版社のサービスも目にしたことがあるかもしれません。実際に小説家として活躍している人の講座なども開催されているため、興味のある方はチェックすると良いでしょう。

ただし、先に解説したのと同じように、小説家になるために何らかの学校や講座を修了していないといけないわけではありません。スクールや資格も大切ですが、多くの作品に触れることや、さまざまな体験を積んで自身の視野を広げるのも小説家になるには大切な要素です。

Q.社会人から小説家になるのは遅い?

小説家になるのに年齢制限はありません。社会人から小説家に転身することは十分に可能です。実際に他の仕事を経験してから小説家としてデビューし、有名になった人も多くいます。年齢を重ねてさまざまな経験を積んだからこそ、登場人物の感情表現に厚みが増し、よりリアルな作品を作りあげることが出来るのかもしれません。

しかし、小説を書き上げるためにはある程度の時間が必要なため、貯金や安定した収入源が必要になる場合もあります。そのため、まずは副業として執筆活動をスタートし、目処が立った時点で専業作家になる人も多いです。

Q.学歴や才能・特別な経験がないと小説家になれない?

“小説家になるための資格”でも述べたように、小説家を目指すために必ずしも高い学歴が必要な訳ではありません。また、優れた小説家は全員、特別な経験や秀でた才能のある人ばかりかと言えばそうとも限らないでしょう。

小説家にとって大切なのは、持って生まれた才能や学歴よりも、良い小説を書きあげるための努力です。例えば、作家として視野を広げるために日々新たな場所へ行く意識をすれば、物語の着想に繋がります。また、表現力を培えば、たとえ特別な体験や知識が無くても、日常の中で揺れ動く心の機微を描き、読者の琴線に触れる作品となるのです。

小説家になるためにまずは書きあげよう

ここまで小説家になりたい方向けに、具体的な方法や意識、行動を解説してきました。その中でも、小説家になるために一番重要なのは、一つの作品を書きあげることです。どんなに素敵な表現や発想が頭にあっても、それを文章にして最後まで書ききることができなくては小説家になることはできません。

とはいえ、小説を最後まで書きあげることは大変な作業です。自分で期限を決め、頭に描くストーリーを一日一行でも良いので文章にしてみましょう。小さなステップを積み重ねられれば、必ずゴールに辿り着けるはずです。一つの作品を書き上げることで、その後の自信にも繋がるでしょう。

「絶対に売れる作品」はあるのだろうか

本コラムでは、小説家への道筋を簡単にご紹介しました。
しかし、それでも「小説を書いてみたいけど、自分の文章がどうしたらよくなるのかわからない」「どうしたら小説家として売れっこになれるだろう」と悩む方もいるでしょう。本章ではそのような疑問にお答えします。

まず、文章表現力を伸ばすには、「ひたすら読んで、ひたすら書く」しかありません。

受賞作やベストセラー作品をたくさん読んで分析し、模索してみるという方法も効果的です。また、友人や知人に作品を読んでもらって率直な感想を聞き、第三者の客観的視点を参考にするのも大切。専門学校やシナリオスクールに通うといった方法もあります。

ここまでは努力しただけ着実に成果が実る段階だともいえるでしょう。ただし「人気小説家になれるかどうか」という疑問には、正直なところ誰も答えることができません。

もちろん、市場のトレンドを分析し、購買層を意識して作品を書くことは、小説家として売れる可能性を広げることに効果的です。もっといえば、小説家として生計を立てていくことを目指すなら、時代の流れを敏感に捉えることは必要不可欠なスキルです。

とはいえ、まずは自分の書きたいものを思いきり書く、というのが表現者の本懐でしょうし、よくできた作品だから売れるとも限りません。編集者が「これは面白い!」と太鼓判をおした作品が大外れだったということもままあります。逆を言えば、持ち込みで見向きもされなかった作品が、のちに別の出版社から刊行され、ベストセラーになることも。

なぜなら、実際に作品が売れるかどうかや、作家として人気になれるかは、実際に作品を世に出してみないとわからないからです。

だからこそ、どんな作品でも「世に出す価値」があるともいえます。お手元の原稿は、もしかすると未来のベストセラーかもしれないのです。

出版を考える作品がありましたら、ぜひ弊社までお問い合わせください。

 

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