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売れる本の出版講座/「序破急」を活用した構成・章立てのコツ

 

「売れる書籍」はなにが違う?読者を惹きつける執筆ポイントで、起承転結を意識した章立ての仕方についてお伝えしましたが、類似した章立て方法として、「序破急」というものがあることをご存知でしょうか。

起承転結ほど章を分けたくない、もっと簡潔にしたい、そもそも文章量が少ないので分けられない、といった場合に有効な方法です。

その概念は起承転結よく似ていますが、実は内容の書き方が異なります。今回はその序破急の章立てについて、売れた本の事例を交えながら説明していきます。

 

売れる本の出版講座(1) 序破急で最も意識すべきは「破」

 

序破急とは、起承転結で言うところの起・承=序、転=破、結=急に該当します。それそれの内容とボリュームは、以下を参考にしてみてください。
序・・・誘引章(約10P)
破・・・メインテーマの章。解の提示(約180P)
急・・・総括章(約10P)
おわりに(約4P)

起承転結と同じく、転に該当する「破」が読者のニーズに回答する部分に当たりますから、破のボリュームが最も多くなりますね。
しかし、単純に3分割するだけでは破の部分が非常に長く、読者も読み飽きてしまうことも想定されます。

 

さて、実際に序破急を使って構成を考えると、どのような章立てになるのでしょうか。
上記の課題を踏まえつつ、3つの実用書を事例に理想的な章立ての仕方について見ていきましょう。

 

売れる本の出版講座(2) 「破」は簡潔に、分かりやすく

 

『がんにならない人の50の習慣』

予防をしなければ、2人に1人ががんになる時代、一生がんにならないための体づくりとは何かを解いた本。

<章立て>
序・誘引
第1章:がんになるか、ならないかは、毎日の習慣で決まる
破・メインテーマ
第2章:がん体質は食べものによってつくられるがんにならない「食事」15の習慣
第3章:たばこ、運動不足、睡眠不足……日常生活に潜む発がんリスク。がんにならない「生活」10の習慣
第4章:医師任せ、薬依存は危険がんにならない「医療との付き合い方」10の習慣
第5章:早期発見のタイミングを逃さないがんにならない「定期的な検査」15の習慣

章立ては以上のように、破が大半を占めています。

タイトルに「50の習慣」とあるように、この習慣に惹かれて本を手にする読者のために、破の内容を充実させています。このようなハウツー本・ノウハウ本は、項目ごとに簡潔で分かりやすい説明が必要になるため、テンポよくまとめていきましょう。

 

売れる本の出版講座(3) 章のタイトルを工夫して読みやすく

 

『医者の嘘』

現役院長が命を懸けて著した、現代医療に溢れる“医者の嘘"を暴く1冊。

<章立て>
序・誘引
はじめに
破・メインテーマ
第1章がん治療の嘘
第2章がん予防の嘘
第3章生活習慣病・老人病の嘘
第4章健康診断、人間ドックの嘘
第5章健康・美容番組の嘘
第6章薬・サプリメントの嘘
第7章日本医療の嘘
急・総括
おわりに――いい医者の選び方

こちらも破のボリュームがあるため、「○○の嘘」といったかたちで各章のトピックが分かるよう構成しています。破は読み進めるのに時間がかかる分、読者も飽きてしまいがちですから、章のタイトルを工夫するなどして興味関心を持ってもらえるようにしましょう。

また、「急」を章として書くかは自由ですが、破のボリュームが多くなってしまい気になるようなら、「おわりに」に含めて内容を締めくくる方法もあります。

 

売れる本の出版講座(4) 「序破急」をバランスよく書いてもOK

 

『健康常識100のウソ』

巷にあふれる誤った医学常識や健康神話を「100のウソ」として挙げ、科学的根拠とともに解説。

<章立て>
序・誘引
第1章:巷の健康常識は間違いだらけ。医者のいうことを鵜呑みにすると早死にする!
破・メインテーマ
第2章:ガンで死なないために「ガンの常識」15のウソ第3章:百害あって一利なし「生活習慣の常識」20のウ第4章:いくつになってもボケない脳をつくる「脳の常識」14のウソ
第5章:全身の老化を食いとめる!「老化の常識」6つのウソ
第6章:運動、睡眠、入浴……etc.寿命を縮める危険がいっぱい!「日常生活の常識」15のウソ
第7章:騙されてはいけない、命を危険にさらす「食の常識」30のウソ
急・総括
第8章:「健康常識」は科学の視点で見極める

こちらは全章に序破急を含めた構成になっています。序で問題提起し、破で常識のウソについて解説、急では読者がどうすべきなのかを示しています。

 

以上のように、序破急では「破」を重視すること、さらに、ボリュームが多い破の中でもトピックを分割し、読者がスムーズに読み進められるよう意識する必要があります。

序破急の概念は起承転結とよく似ていますが、書き方は異なるので覚えておきましょう。

 
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