著者インタビュー

【二刷出来】
編集者と一緒だったから孤独な作業も楽しむことができました。

著者が植物画を始めたきっかけは、旅先の信州・鬼無里のミズバショウとの出会いであった。それから30年、相変わらず花に恋している著者ならではの視点で描く里山の四季。
いつも傍らに置いておきたい、とっておきのダイアリーブック。

 幻冬舎ルネッサンスで計3冊を出されている本田尚子さん。1冊目の『里山ダイアリー』を出版した直後、商業出版が決まりました。

「出版活動が楽しくて仕方ない」という本田さんに、本を書くようになったきっかけとその楽しみ方について伺いました。

 

―出版のきっかけを教えてください。

植物の絵を趣味でずっと描いてきました。『カントリーダイアリー』(サンリオ出版)と、『花日記』(朝日新聞社)という本が大好きで、いつかこんな本を作りたいな、とずっと思っていました。

それは本当に偶然で、本を作りたいなと漠然と思っているときに新聞を見ていたら、自費出版の広告を見つけたんです。それで、植物画の先生に、本を出す時はどんな出版社がいいだろうって相談をしたら、出版にはお金がかかるよって散々引き止められてしまいました。

―本格的に絵を描き始めたきっかけは一人旅だと伺いましたが。

本格的に始めたきっかけは、一人旅で訪れた信州、鬼無里で水芭蕉を見たことです。一人だと手持ち無沙汰で、小さいメモ帳に水芭蕉を描いて時間をつぶしました。それからは旅のつれづれに描いたり、結婚して子育ての合間に描いたり、何十年も続けて描いていました。

―編集者とはまずどんな話をしたのですか。

右も左もわからずに電話をかけて、「こういう本を作りたいのですが」と原稿のコピーを送りました。編集者から電話があって、「きれいな絵ですね。ぜひ幻冬舎ルネッサンスで制作してみませんか?」と。直接お会いしていく中で、出版社で頼むと印刷屋で印刷するよりもお金がかかるよという噂を聞いていたので質問をしました。担当編集者からは「本は印刷して束ねるだけじゃないんですよ。こんなに絵をお描きになるのだったら、一人で楽しむのではなく、世に問うてみませんか?」と言われました。その一言を聞いて、この幻冬舎ルネッサンスで出版しようと決めました。

―最初は流通させようとは考えてなかったのですか?

はい、とりあえず形になれば、としか考えていませんでした。今考えると、すごく視野が狭かったですね。

それからは、形にするんだったらどういう風にしようか、絵をどんな風に組み合わせるか、どんな文章を入れるかなどを考える作業が難しく、そこの山を越えたら、後はとても楽しくて。出版って言うのは、素人の考えではすごく機械化されたものかなと思っていたら、編集者とやり取りする中で手作りのものなんだと知りました。ひとつひとつ考えて、あぁでもないこうでもないと、手作りの工程はとても楽しい時間でした。

―編集担当者とはどんなやり取りがありましたか。

文章の構成ももちろんですけれども、どういう絵を入れるか、また絵の数や文章の量について、何度も意見を交わしました。絵の数が多かったもので、つい張り切ってたくさん盛り込みがちになりましたが、絵を生かすためには数を減らすことも大事だし、文章も控えめが良いなど、いろいろ教えていただきました。編集担当の方と話していく中で、プロの方の意見は、やっぱり聞いたほうがいいんだなと、だんだん感じるようになってきて、修正を重ねていった結果、だんだん洗練されていく感覚が新鮮でした。意見を交わす中で、何度も新たな発見に遭遇できました。

―これまで弊社から3冊出版いただいていますが、出版により周りに変化はありましたか。

最初の本を出版して、2ヶ月くらいで他の出版社の方から電話かかって来たんですよ。大人の塗り絵を作っている編集長の女性で、他にどんな絵を描いているのか見たいとおっしゃっていました。それがまず最初のショックというか、大きな反響の一つですね。それから、書店に自分の本が並んでいると知り合いの方から連絡をいただいたときも、嬉しかったですね。

―嬉しいですよね、実際に書店に並んでいると。

最初の本は地元の本屋にも置いてもらって、嬉しくて何度も見に行きました。売り場の前で写メも撮りましたよ。『里山のきのこ』は幸い、朝日新聞の書評で紹介していただいたので、それを読んでくれた方は結構多かったようです。新聞で紹介された後は、本屋さんの植物のコーナーに行くと自分の本が置いてあり、嬉しい気持ちになりました。

―商業出版と自費出版の違いは何でしょうか?

商業出版の方は最初から企画があるわけで、その出版社が決めたテーマに合わせて絵を選ぶことになります。こんな花の絵を描いてくださいとか、色がもうちょっとあるほうがいいとか、いろいろリクエストがたくさんあるので、やっぱり仕事だなぁとも感じます。それに比べて、自費出版は本当に自分がやりたいことを一生懸命やらせてもらえるのがいいですね。

―出版を考えている方へメッセージをお願いします。

以前観たテレビ番組で終活のことが扱われていて、それによると、50代60代っていうのは体力、気力、知力、トータルにおいてピークなんですって。若いうちは体力はあるけれど経験から得られる知力に欠け、歳をとると知力は増えるけれど逆に体力は落ちていくと。その足し算をすると、50代60代がピークなんだそうです。なので、そのくらいの元気のあるときに本を作るというのは、知的な運動としては最適だと思います。その時期を過ぎると思い切って本を出すということはなかなか出来ないかもしれません。すごく体力と気力がいることですから。ただ、編集者の方と一緒であれば地道な作業も楽しむことができます。自分の思いをしっかりと編集者に伝え、プロの意見を聞きながら、チャレンジをしてみてください。きっと「楽しい」と感じることができるはずです。


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