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絵本づくりに行き詰ったらチェックしたいこと|絵本出版講座

絵本作家や作家志望者にとって、子どもから人気を集める面白いおはなし作りは簡単ではありません。

今回は、そうした絵本づくりに行き詰ってしまった方のために、解決の糸口になる便利なチェックリストを作りました。

「おはなしの発想が広がらない」「もっと魅力的なおはなしにしたい」「子ども達から人気が出る内容にしたい」方には必見です。

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漠然とした絵本のイメージを固めるには、周囲の物事や人を観察する

魅力的なおはなしが思い浮かばない、書き上げられない理由は、著者のイメージが漠然としているからです。おはなしを作っていて、「こんな感じでどうかな」「こんな雰囲気だと良いかな」など、漠然としたイメージで書き進めてしまっていませんか?

それではおはなしの方向性がずれてしまって原稿に行き詰ってしまったり、当初想定していたものとは違う原稿になってしまい、納得のいくおはなしは作れません。

また、著者自身が妥協してしまった作品は、子ども達の心には届きません。イメージを固めるために、まずは以下のような方法で情報収集したり発想力を鍛えるようにしてみましょう。

 

最近出版された絵本を読んで面白い作品を見つける

絵本は今も昔も人気を誇る作品がありつつも、最近になって子ども達から支持を得ている作品もあります。

最新の絵本トレンドをチェックして、今の時代の子どもに人気の絵本はどういったものか、人気の理由は何なのかを探りましょう。絵本づくりの新しい視点が見えてきます。

 

過去に出版された絵本の中で、不動の人気を誇る作品を読み返してみる

「100万回生きたねこ」「ぐりとぐら」「はらぺこあおむし」など、子ども達から支持され続けている人気の絵本を読み返しましょう。不動の人気を誇る絵本には理由があります。

今も変わらず評価される”人気絵本の法則”が見つかるはずです。

 

昔話や童話を参考に絵本のストーリーを考えてみる

こちらも、考え方は上記と同じです。絵本に限らず、ずっと語り継がれてきていた昔話にも面白いと思わせる人気の法則があります。

昔話をアレンジした絵本なども出版されていますから、おはなしを作る上で参考になるはずです。 

 

身近な子どもを観察し、絵本の登場人物の参考にする

絵本の読者は子どもであり、子どもは自分と近しい主人公のおはなしに興味を持ちます。

そのため、おはなしの中で主人公をどのように活躍させるか考える上で、子どもの観察は非常に役立ちます。

大人の常識に収まらない考え方や行動をしてしまうのが子どもですから、著者の想像だけでおはなしを書き進めるのは危険です。まずは身近な子どもを観察してヒントを得ましょう。

 

図鑑などの子ども向け書籍から珍しい情報を見つける

動植物や昆虫など、子どもが興味を持つ物事の中から珍しい情報を見つけましょう。

子どもが知らない、想像を超えた驚くような情報をお話に盛り込むことで、元々その物事に興味のある子どもをさらに惹きつけることができます。図鑑などを参考にして、情報収集してみましょう。

 

絵本に登場するものを擬人化する

先述した人気絵本はもちろん、動物を擬人化した絵本はたくさんあります。書店の絵本コーナーでも、動物の主人公を表紙にした作品を見かけることは多いのではないでしょうか。

擬人化は子どもから人気があり、おはなしを発展させやすくする便利な手法でもあります。まずは生物を始めに、太陽や水、空気、色などもすべて擬人化させてみましょう。

人として捉えることで、今までは思い浮かばなかったそれぞれの役割や気持ちなどが想像できるはずです。

 

絵本特有の、登場人物に“ひと言”説明を加える表現

おはなしを進めていくなかで、登場人物は増えれば増えるほど覚えにくく、個性も弱まってしまいがちです。

そこで、登場人物についてひと言の説明を加えてみましょう。

例えば、「”足の速い”うさぎ」「 “泣き虫な”ねこ」など。人気絵本にもこの方法は広く使われており、「さむがりやのサンタ」「にじいろのさかな」「あかいハリネズミ」などが例として挙げられます。
(参考:NEVERまとめ「子どもに見せたいおすすめ絵本」

 

絵本に描くものは、意外な物同士を組み合わせる

大人の常識ではありえない物事を組み合わせると、面白い展開のおはなしをつくることができます。

例えば「"狼"と"うさぎ"が一緒にいる」「"空"に"鯨"が浮いている」など。

前項でお伝えした登場人物の説明についても、意外性を組み合わせることでさらに際立ちます。例えば、「さむがりやのサンタ」はこれに該当しますね。

以上が、絵本のイメージを固め、おはなしを面白くするポイントの一部になります。絵本は小説などの文芸書と異なり、登場人物の姿かたちや役割を変えたり、読者の常識に捕らわれない発想ができますから、絵本づくりの楽しさを最大限に活かして取り組んでみましょう。

 

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