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家族の記録(4)三男俊の日々と文字・数字

『奪われた若き命 戦犯刑死した学徒兵、木村久夫の一生』の著者によるコラムです)

 

家族文集「ひまわり」には俊の文字と数字、母が書いた育児日記が載っている。まだ作文は無理だったことによる。

昭和50年4月1日 2才
・新妻さんへ
今日から四日までは、保育園の前の新妻さんにお願いする。五日の入園式にもつきそってもらうことになった。

昭和50年6月10日 3才
・半ズボン
ゆうべ半ズボンと半ぞでシャツを出した。三人とも喜んだ。俊くんはうれしさを体全たいであらわし、「ぼく、どれにすっかなあ。」とくびをかしげる。その表情がとてもかわいらしかった。

■著者紹介
『奪われた若き命 戦犯刑死した学徒兵、木村久夫の一生』(山口紀美子・著)
1941年、日本は大東亜戦争(太平洋戦争)に突入する。日本では多くの国民が徴兵され、戦場に向かうことになった。そんな時代に行われた学徒出陣で徴兵された若者たちの中に、木村久夫という一人の青年がいた。
終戦後、戦地であったカーニコバル島の島民殺害事件に関わった人物として、木村久夫さんはイギリスの戦犯裁判にかけられ、死刑を言い渡された。その時木村さんが書いた遺書は、学徒兵の遺書をまとめた『きけわだつみのこえ』に収録されたことでよく知られている。
その『きけわだつみのこえ』を読み、木村久夫という個人に心惹かれた著者は、木村久夫さんの妹、孝子さんと何年も文通を重ね、木村さんのことをさらに深く知っていった。その後、孝子さん夫妻と実際に何度も会い取材を重ねていく中で、著者は木村久夫さんが歩んできた人生の足跡を辿っていくことになる。

 
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